2022.08.03
米マイクロストラテジー(MicroStrategy)社は2日、マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏が今月8日付けでCEOの職を退くことを発表した。後任には同社社長のフォン・レ(Phuong Le)氏が就く。
なお、セイラー氏は引き続き取締役会長兼役員としてマイクロストラテジーに留まる。同氏は1989年にマイクロストラテジーを設立し、これまでCEO兼取締役会長を務めていた。今後、セイラー氏はビットコイン(BTC)投資戦略の監督に注力するという。
セイラー氏はプレスリリースで、「会長とCEOの役割を分けることで、ビットコインの取得・保有とエンタープライズ分析ソフトウェア事業の成長という2つの企業戦略をより追求できるようになると考えている」と説明。さらに、「取締役会長として、ビットコインの投資戦略や関連するビットコイン支持の取り組みに注力することができる」と述べ、体制が変わっても引き続きビットコインへのスタンスを変えることなく取り組んでいく姿勢を見せた。
新たにCEOに就任するレ氏は2015年にマイクロストラテジーに入社し、2020年7月より社長に就任。同氏はセイラー氏と共にビットコイン投資戦略を主導してきたという。
またマイクロストラテジーは同日、2022年第2四半期(4-6月)の決算も発表した。
第2四半期の総収益は昨年同期比で2.6%減となったが、非GAAP(一般に公正妥当と認められた会計原則) 基準では 1.7%増の1 億 2210 万ドル(約162億円)であったと報告した。
さらに、ビットコイン保有に伴う第2四半期の減損損失は9億1780万ドル(約1,220億円)を計上。簿価は19億8800万ドル(約2,630億円)で、累積減損損失額も同額であるとしている。
また、今年6月30日時点でマイクロストラテジーが保有するビットコインは12万9699BTCで、平均取得単価は3万664ドル(約408万円)だと説明した。
マイクロストラテジーは上場企業として世界最多のビットコイン保有量を誇ることで知られる。これまでに1度もビットコインを売却したことはなく、価格が下落する度に買い増しを行っている。
画像:Shutterstock