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東南アジアで展開する暗号資産取引所ジップメックスがシンガポールで破産申請

東南アジアで幅広く展開している暗号資産(仮想通貨)取引所ジップメックス(Zipmex)が先月27日、シンガポールで破産申請を行ったと発表した。

ジップメックスは、シンガポール、タイ、インドネシア、オーストラリアで暗号資産取引所を運営している。

発表によれば、先月22日にシンガポールの顧問弁護士が倒産、再建、解散法に基づき、5つの申請を行った。最大6ヵ月間、第三者による訴訟、請求、手続を禁止・抑制するモラトリアム(猶予)を求めているという。これにより、シンガポールの法律に基づき、今後30日間、または裁判所が申請に対する決定を下すまでの期間、自動的に法的措置を受けることはない。

現在ジップメックスは、暗号資産レンディングサービスの香港のバベル・ファイナンス(Babel Finance)と、破産申請中の米セルシウス(Celsius)に5300万ドル(約70億円)を預けており、その回収に取り組んでいる。

ジップメックスは表明で「流動性に関する問題を解決するための選択(Babel Financeに対する債権回収の追求を含む)を検討するほか、再建計画を策定し、今後の事業を支える追加投資を確保するために必要な時間を得ることになる。またこの申請により、第三者からの行動、クレーム、訴訟から保護され、チームは現状の解決に全力を注ぐことができる。その間、クレームや不利益な行動からの防御などを心配する必要がなくなる」と述べている。

ジップメックスは先月20日に資金の引き出しを停止していた。同社がコントロールできない「複合的な状況」を受け、プラットフォームでの出金を一時停止にしていたが、翌日に再開した。

また、米大手暗号資産取引所コインベース(Coinbase)がジップメックスの買収を検討しているとの報道もあったが、先月不成立になったことを受け、債務超過から経営難に陥る可能性があるとも囁かれていた。

画像:Shutterstock

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