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英国政府、ステーブルコインを法定化へ 財務省が法案提出

英国のナディーム・ザハウイ(Nadhim Zahawi)財務相は20日、政府がステーブルコインを決済手段として使用する方法を定めた法案を提出することを発表した。同日、英国財務省が金融サービス・市場法案を発表した。

法案では、ステーブルコインを規制する計画が盛り込まれている。ザハウイ財務相は発表で、「今日は英国の金融サービスにとって画期的な日となった。EUの規制から脱し、Brexit(英国の欧州連合離脱)の利点を活かし、金融関係では英国国民と企業に多くの利益がもたらされることだろう」と述べた。

英国は今年4月、「英国を世界的な暗号資産技術の拠点にする計画」を発表した。英国を暗号資産(仮想通貨)技術と投資の世界的なハブにするための一環として、ステーブルコインを決済手段として認める計画を発表しており、今回の法案提出はその流れを受けて行われたものだ。

一連の計画では、金融市場基盤構造サンドボックス(FMI Sandbox)を導入することや、暗号資産関与グループの設立、暗号資産の発展を促進する税制改革のほか、NFT(非代替性トークン)に関して王立造幣局と協力することなども含まれている。

英財務省は発表で「英国が新しいテクノロジーとイノベーションの最前線に立つことを確実にすることを目的としている。本法案は、特定のステーブルコインを規制することで、英国における決済手段として利用が可能となる。金融市場基盤構造サンドボックスの創設も行う。これにより、企業は金融市場における新しいテクノロジーや手法の利用をテストすることができる。新商品の効率、透明性、耐障害性をより向上させていくことが可能となる」と説明していた。

今回の法案提出に向けて、すでにステーブルコイン発行業者は準備を進めていた。ステーブルコイン・テザー(USDT)を発行するテザー社は、英ポンドに裏付けされたステーブルコインを発行すると発表している。

テザーのパオロ・アルドイノ(Paolo Ardoino)CTOは、英政府が欧州において暗号資産のハブとなることを目指すと発表したことで、「英国は暗号資産にとって非常に魅力的な市場になった」と語っている。

画像:Shutterstock

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