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国内で100%太陽光発電による暗号資産マイニング運用サービスが提供開始

ビットコイン・マイニング事業を行う株式会社FUELHASHは23日、太陽光発電を活用した暗号資産(仮想通貨)マイニング運用サービス「FUELSOLAR(フエルソーラー)」の提供を開始したことを発表した。今後、日本国内で大規模な運用を行っていくという。

ビットコインを始め、暗号資産を新規発行するために行われるマイニングは必要不可欠なメカニズムだ。しかし昨今、膨大な電力消費が問題となっている。

FUELHASH社によると、ビットコインマイニングの年間消費電力は107.55TWhで、ビットコインを国家として仮定すれば電力消費の規模は世界で33番目に位置するとされている。

電力消費という課題を解決するため、再生可能エネルギーを活用したマイニングは現在世界的なトレンドとなっている。昨年ビットコインを法定通貨に採用したエルサルバドルでは、火山の地熱発電を活用したマイニングを行っている。

さらに、今年4月、米テスラ(Tesla)社、米ブロック(Block)社、カナダのブロックストリーム(Blockstream)社がテキサス州に太陽光発電を利用するビットコイン・マイニング施設の建設を開始した。

国内ではFIT(固定価格買取制度)により再生可能エネルギーの導入が進んでいる。しかし、売電価格は年々下落しており、太陽光パネル投資のリターンも下落傾向にある。加えて2020年度、新たに小規模事業用の太陽光発電設備(10kw以上50kw未満)における地域活用要件が設定されたことにより、30%以上の自家消費率の維持が必要となったため、FIT認定へのハードルが高くなった。

フエルソーラーは日本国内に太陽光パネルを設置し、そのエネルギーを使用してマイニングを行うサービスとなる。太陽光パネルの調達と設置、マイニング機器の設置から運用まで全てFUELHASH社が担う。

償却は即時実施可能なので、中小企業等経営強化法に基づく優遇税制が適用されると説明する。二酸化炭素排出抑制対策事業費等、補助金の対象として条件に該当する場合、補助金を受け取ることもできるとのことだ。

FUELHASH社の代表取締役である紺野勝弥氏は、「非資源国の日本でデジタル資源である暗号資産を持続可能な形で産出することができるフエルソーラーは、SDGs(Sustainablr Development Goals)やESG(Environmet Social Governance)投資への意欲が高まる昨今、インターネット以来の最大のイノベーションであるブロックチェーンやクリプトに対する持続可能な取り組みになります」と述べた。

画像:Shutterstock

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