2022.03.10
ドバイ政府が9日、暗号資産(仮想通貨)関連法案の採択と同時に暗号資産規制当局を設立したことを発表した。ドバイのSheikh Mohammed首長が同日、Twitterで明らかにした。
今回設立された「Dubai Virtual Asset Regulatory Authority(VARA)」は、アラブ首長国連邦(UAE)における暗号資産の規制や認可、管理を主な役割とする独立機関だ。なお、同機関は投資家のために透明性とセキュリティを最大化するために、関連する全ての機関と協力して活動していくという。
VARAが行う業務としては、次のものが挙げられる。
また、VARAによる事業者ライセンスや管理の対象になるのは、暗号資産取引サービスや暗号資産プラットフォームを運営・管理する行為、暗号資産のカストディや管理業務など多岐に渡るという。
Mohammed首長はTwitterにおいて、同機関の設立によって暗号資産業界の未来をデザインするキープレーヤーとしてのUAEやドバイの地位を確立することが目標であるという旨を投稿した。
ドバイは過去にも、国内の暗号資産市場の成長に対して積極的な姿勢を見せてきた。昨年12月にはドバイ世界貿易センターが暗号資産特区を設け、関連事業者や取引所にとって魅力的な環境を整備している。今回設立されたVARAも、国内の暗号資産市場の成長に貢献するものと思われる。
VARAの設立発表を受けて、暗号資産取引所バイナンス(Binance)のCEOであるCZ氏は、「規制の明快さは非常に重要だ。ドバイにとって、この新しい暗号資産法は大きな一歩となる」と投稿を寄せた。
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