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ビットコイン、過去最高値を更新 シルバーの時価総額に肉薄

ビットコイン(BTC)が8日から急騰し、9日になり上昇の勢いそのままに史上最高値を更新した。初となる6万7000ドルの史上最高値を記録したかと思えば、現時点で記事執筆時点では6万8550ドル超え、日本円でも770万円を突破。ここ数週間の低迷を吹き飛ばすかのような強い上昇ぶりを見せた形だ。

時価総額2位の暗号資産(仮想通貨)であるイーサリアム(ETH)も過去最高値を更新し4800ドル超を記録。主要2銘柄が力強い推移を見せていることから、暗号資産市場全体も強気へと転じている。

FRB(米連邦準備制度)など、米国と欧州の中央銀行は利上げを急ぐ姿勢を見せなかったこともあり、株式市場は上昇。低金利はリスク資産を後押しすると捉えられ、その勢いは暗号資産市場にも現れた形だ。

今回のビットコイン急騰の背景には、暗号資産レンディングを手がけるブロックファイ(BlockFi)がビットコイン現物ETFを立ち上げるための書類をSEC(米証券取引委員会)に提出したことが一因とみられる。さらに、VanEck社のビットコイン現物ETFの最終判断が14日に控えており、SECが承認するとの見方をする市場関係者もいる。初のビットコイン先物ETFの登場で史上最高値を記録したビットコインだが、現物ETFの方が市場に与えるインパクトは大きい。市場は先物ETF以上の好意で現物ETFを迎え入れるだろう。

暗号資産の時価総額は史上初の3兆ドル(約338兆円)を突破。そのうち43%以上を占めるビットコインの時価総額は1兆2830億ドル(約144兆円)越えとなり、Facebook(Meta)やテスラの時価総額を上回った。さらに銀(シルバー)市場の1兆3800億ドル(約155兆円)を超えるのも時間の問題であると言える。なお、ゴールドの時価総額は11兆5900億ドル(約1,308兆円)となっており、ビットコインの時価総額の約9倍になる。

今週にはビットコインの大型アップデートが控えている。4年ぶりに実施されるアップデート「Taproot」は11月14日頃に実施される見込みだ。新技術の導入でスケーラビリティ問題の解決とセキュリティ面での向上を図る。ビットコインのスマートコントラクトへの対応における足掛かりとなるため、市場は好感を示している。

さらにリップル(XRP)も大型イベントSwellを直前に控えており、ビッグニュースが発表されるとの噂から再び上昇傾向にある。価格は1.288ドル(約145.38円)超え、今もなお同水準で推移している。もっとも、Swellが終われば一服感から下落の可能性が出てくるため、注意が必要だ。

さらにイーサリアム・ブロックチェーンの拡張性や高騰する取引手数料への懸念から「イーサリアム・キラー」と称される銘柄も価格を上げている。ソラナ(SOL)、ポルガドット(DOT)、テラ(LUNA)などが上昇傾向にある。

画像:Shutterstock