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イーサリアム、バーン量が約1,000億円相当に

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のバーン(焼却)量が10億ドル(約1,000億円)を超えたことがわかった。イーサリアムのバーン状況を計測しているwath the burnのデータによると、ETHのバーン量は30万ETHを超えた。

バーンとは、マイナーや開発者が暗号資産の供給量を減少させるプロセスである。暗号資産を秘密鍵にアクセスできない特別なアドレスに送金する。これにより、仕組み上は2度と送金した暗号資産を取り出すことができないため、バーンが成立する。供給量が減少するため、暗号資産価格にも何らかの影響が出る可能性が高い。

イーサリアムは、先月5日に大型アップデート「London(ロンドン)」が実装された。なかでも、手数料モデルの変更を行う改善案EIP-1559の導入に多くの注目が集まっていた。

このEIP-1559では基本手数料を設定し、取引手数料はマイナーに支払われるのではなく、バーンされるように設計されている。

イーサリアムはNFT(非代替性トークン)やDeFi(分散型金融)など、様々な分野で利用されるブロックチェーンであることから、需要増に伴いガス代が高騰傾向にあった。また、ETHの価格高騰によって取引が増加したこともガス代高騰に拍車をかけた。

今後さらにイーサリアムブロックチェーンの利用や取引量の増加が想定されることから、ガス代高騰の抑制を図り利便性を向上させる狙いで実装されたと言える。

ガス代がバーンされることにより、ETHの流通量にも変化が見られている。今月4日には、ETHのバーン量が新規発行枚数を上回った。

今後もETHの取引量が増加した際には同様の現象が起こる可能性があり、デフレ資産としてさらに注目を集めるものとみられる。

画像:Shutterstock