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ビットコイン、10%超反発 再び4万ドルの攻防に

これまで方向感の欠けていたビットコインは、14日未明頃から急反発を見せた。記事執筆時点における価格は約435万円で、前日比では約12%上昇している。

急上昇の要因として考えられるのは、テスラが再びビットコイン決済を再開するおおよその基準が明らかになったことだろう。

これは同社CEOのイーロン・マスク氏がTwitterにて明かしたもので、暗号資産(仮想通貨)のマイニングにおけるクリーンエネルギー使用率が50%を超えた際に決済を開始するといった内容だ。

また同じツイートでは、テスラが第1四半期に自社で保有するビットコインを売却したことにも触れ、「市場に影響を与えることなく清算することが可能かどうか確かめるために10%売却した」と明かした。

マスク氏は先月、ビットコインのマイニング等に膨大な化石燃料が用いられていることに懸念を示し、テスラにおけるビットコイン決済の中止を発表していた。しかし、一転して再びビットコイン決済を受け入れる可能性が浮上したことにより、市場に期待感が募った格好だ。

マスク氏の発言が起爆剤になり、暗号資産市場はビットコインを中心に徐々に値を上げ、全面高となっている。

主要アルトコインの中にも高騰している銘柄があるものの、ビットコインドミナンスの上昇などを鑑みれば、先週とは打って変わってビットコインに資金が集まり始めている傾向がうかがえる。

今後直近では、ビットコインは大きな節目である4万ドル(約438万円)の上抜けを狙うことになる。

しかし現状は4万ドルのラインを強く意識され狭いレンジでの取引が続いている。そのため、上抜けに成功するにはあと一押しの材料が必要になるだろう。

また今週は欧米を中心に重要指標が続く。

15日からは米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるほか、16日には英国で消費者物価指数(CPI)、そして17日には米連邦準備制度理事会(FRB)における政策金利の発表が控えている。

現在の経済回復の動向などを鑑みた際、早期のテーパリング(量的金融緩和の縮小)の可能性は後退したものとみられているが、改めてその必要性が言及された際には市場がネガティブに傾く可能性も考えられる。

画像:Shutterstock