フランス銀行、CBDCの銀行間決済の実験成功

フランスの中央銀行であるフランス銀行は昨年12月、ブロックチェーン上で中央銀行発行デジタル通貨（CBDC）による銀行間決済の実験を行った。19日、同銀行が公式サイトで発表した。

発表によると、フランス銀行は、昨年3月にCBDCの実験を開始。実験には米CitibankやCredit Agricole、その他フランスの資産運用会社など世界の複数の金融機関が参画。

CBDCのリスクやメカニズムの理解を目的に開発チームを発足させ、ユーロ圏におけるデジタル通貨に関する技術や議論の促進を目的として実験を重ねてきた。

昨年7月には、CBDCの開発に向け、AccentureやHSBC、大手ブロックチェーン企業Forgeのようなグローバル企業を実験の協力企業候補に選定。

暗号資産（仮想通貨）を除く金融資産と法定通貨の新たな取引方法を探り、国際送金を改善するためのテスト、そしてCBDCを利用するための取り決めなど、試行錯誤しながら開発を進めてきた。

今回、英スタートアップ企業SETLが開発したプライベートブロックチェーンを使い、CBDCをトークン化して実験用の株を購入するところから償還までの流れに関するシミューレーションが今回行われ、約200万ユーロ（約2億5,000万円）の資金をCBDCで決済することに成功したという。

フランス銀行は今回の実験成功ついて「この実験は、ブロックチェーン環境における金融資産決済の効率性の強化に成功しました」「実験で得た教訓をもとに、欧州におけるCBDCの開発において、フランス銀行は貢献していく」と述べた。

フランス銀行は、今後もCBDC発行に向け継続的に実験を行っていく予定だ。

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