2020.09.10
米ブロックチェーン企業投資会社のDigital Currency Group(DCG)は、英国の暗号資産(仮想通貨)取引所「Luno」を買収した。9日、海外メディア「BUSINESS WIRE」が報じた。
ロンドンを拠点とする暗号資産取引所Lunoは2013年に設立。ここ数年で大きく成長し、約400人の従業員と40ヶ国以上にまたがる500万人以上のグローバルな顧客を抱えている。同社は設立されてから7年間の間、世界により良い金融システムを導くするよう事業に従事してきたという。
一方、ニューヨークを拠点とするDCGは、世界160社以上のブロックチェーン企業を支援してきた投資会社だ。
DCGは、世界最大のデジタル資産管理会社であるGrayscale Investmentsの親会社でもある。
DCGは2014年にLunoのシードラウンド(ベンチャー企業やスタートアップが創業する段階での資金調達)に投資していた。
今回、DCGはLunoを100%子会社にし、多額の資金提供を行い、現在事業を展開している地域だけでなく、世界的な事業拡大を支援する予定だ。
Luno のCEO、Marcus Swanepoel氏は、DCGの買収について「DCGの全面的な支援を受けることは、Lunoにとってエキサイティングで重要な節目となる。我々は、2030年までに10億人の人々をより良い金融システムにアクセスできるようにする目標を掲げており、今回、それに向けて前進した」と語った。
DCGのCEO、Barry Silbert氏は「Lunoは高成長のグローバル企業であり、買収を通じて組織的にも拡大する大きなチャンスがある」と述べ、「LunoのMarcus Swanepoel氏は高潔なリーダーであり、暗号資産業界が転換期を迎えている、この重要な時期にとても重要な人物だ」とMarcus氏を評した。
今後、Lunoはオフィスのあるクアラルンプール、ラゴス、ジャカルタ、ヨハネスブルグを中心に事業を続けながら、DCGの支援を受けてアフリカ、アジア、ヨーロッパに活動拠点を広げていくつもりだ。
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