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暗号資産取引所「Gemini」がアジア太平洋に進出

ウィンクルボス兄弟が運営することで知られる暗号資産取引所「Gemini」は11日、シンガポールを中心としたアジア太平洋地域進出に向けて「ゴールドマンサックス社」の元幹部であるJeremy Ng氏の採用を発表した。
GeminiにヘッドハンティングされたJeremy氏は、過去に香港とシンガポール地域のゴールドマンサックス証券部門の責任者だった金融に精通した人物。
その前には、「モルガンスタンレー」、「ドイツ銀行」にも勤務していた経験を持つという。
Jeremy氏は、シンガポール地域での製品開発やチームの構築など、アジアにおけるGeminiの全体的な戦略を統括する予定だ。
またGeminiは、シンガポールに支社を正式に置くことで、同国の金融規制機関である「シンガポール金融庁(MAS)」から営業の認可を受けることを計画している。
これを受け、Geminiはアジア太平洋地域に見識のあるJeremy氏を採用した模様だ。
シンガポールは政府が暗号資産やデジタル通貨に対し寛容な対応を取っている国であり、世界最大の取引所であるバイナンスを始め、多くの暗号資産関連企業が進出している。
Geminiも事業拡大のため同国へ進出を決定した。
アジア太平洋地域における暗号資産市場の「ハブ」の座を狙っているシンガポールは、世界の暗号資産事業や機関投資家の期待の声に応え、暗号資産のルール作りを進めている。
昨年には、消費者保護やアンチマネーロンダリングのために、暗号資産交換業をライセンス制にすることなどを盛り込んだ「決済サービス法案」を可決し、施行した。
Geminiは、双子の兄弟であるCameron Winklevoss氏とTyler Winklevoss氏(通称・ウィンクルボス兄弟)が2014年にニューヨークで創業した暗号資産取引所。
現在は従業員が250名規模を超え、ここ数年は加速度的に世界規模の会社に成長している。
今回、シンガポール進出にあたりGeminiの社長Cameron氏は「東南アジア地域は暗号資産事業を拡大にするにあたって重要な部分です。シンガポール通貨当局は、革新への道を開く暗号資産へ寛容な規制を施行しています。この主要なフィンテックのハブとアジア太平洋地域での存在感を築くことを楽しみにしています」と抱負を語った。