2018.11.01
ビットコインは10月31日、ビットコインの論文(ホワイトペーパー)が発表されてから10周年の記念日を迎えた。
この歴史的な日をきっかけに、価格が上昇トレンドへと転換するのではないかとご祝儀相場を期待するメディアやアナリストが複数存在したが、予想されたような大きな値動きはなかった。
最近のビットコイン価格は極めて安定しており、6,300〜6,500USドル前後で推移しているのが現状だ。
ちょうど1年前のビットコイン価格も6,400ドル程度で、そこから年末に向けて価格は急上昇し、一時2万ドル近くまで価格が上昇したのは周知の通り。
ビットコインをめぐる直近の話題としては、ETF(上場投資信託)が期待されているほか、12月12日には大手証券取引所グループの事業として運営される仮想通貨取引所Bakkt(バックト)でビットコインの先物取引が始まる予定だ。
ビットコインという概念が初めて提唱されてから10年が経過したことの意味は大きい。
当初はその実現可能性が疑われ、一部のマニアしか知らなかったビットコインは、いまや誰もが知っているデジタル通貨となった。
最初の10年がビットコインの認知を世界中に広げるための時間だったとしたら、次の10年は技術開発によって更に利便性を高め、より生活に近いユースケースを増やす時間になるのではないだろうか。
決済の遅さを指摘されることがあるビットコインだが、今後1〜2年でその課題を克服する新たなテクノロジーが登場する(ライトニングネットワークなど)予定だ。
技術的にもビットコインは成熟しつつあり、さらにETF(上場投資信託)が承認されて巨額の投資マネーが流れ込めば、最高値更新を望めるかもしれない。
いずれにせよ、ビットコイン価格に影響を与える環境は良い材料が揃いつつある。