月間暗号資産

前田真実果の“暗号資産投資はじめてみました!” Vol.18

前回は、最近の非常に不安定な暗号資産(仮想通貨)市場と、3月は歴史的にみて弱気相場になるかも? という直近の展望を話題にしました。

このコラムを書いている時点でのビットコインの価格は535万円。前回更新時と比較して微増といったところですが、この1週間の動きを見ていると十分高価格かなと思います。先週のコラム執筆時点から一時460万円ほどまで下落したところからすぐにこの価格に戻してくるということは、まだまだイケイケムードは収まってないようです!

さて、気になる私の収支はこのようになっています。

先週と比較してややプラスといったところ。
いいのか悪いのか、最近のあまりにも大きい価格変動に慣れてしまったせいで今回はさほど動じませんでした(笑)今週は取引せず、「見」に回った1週間となりました。

個人的には落ち着いた週となりましたが、その分色々と思ったこともありました。それは「暗号資産(仮想通貨)で得た利益に対する税金」についてです。

暗号資産に対して新たに設定された課税基準に反対の声が上がっているという他国のトピックを見ましたが、世界中でビットコインやその他暗号資産に関心が高まっている様子がうかがえますし、今後もっとこういった話題が出てくるかも?

ちょうど確定申告の時期ですし(は、早くやらなきゃ……)、このコラムを読んでくださっている方からリクエストもありましたので(ありがとうございます!)、今回は「暗号資産と税金」をテーマといたします!

日本で税金が発生するタイミングはいつ?

以前、月刊暗号資産の編集長やこのコラムの担当氏と打ち合わせ(質問攻め)をさせていただいた時のことを書きましたが、その際も暗号資産(仮想通貨)の税金が話題になりました。暗号資産(仮想通貨)取引では「20万円の利益」が出たら税金が発生するんです(厳密には、給与所得者に対して申告義務が発生するということ。最初から確定申告を必要とする人は利益を全て計上する必要があります)。

「え! 20万円で税金発生しちゃうの!?」と、事務所の社長と一緒に驚いたのが記憶に残っています(笑)
「億り人」なんて言葉が出てくるくらいなのに、その額で税金が発生してしまうなんて、正直「ロマンがないなぁ~」と感じてしまいました。

暗号資産(仮想通貨)取引で得た利益は雑所得に該当するため、20万円という線引きになっているそうです。

 

ちなみに「暗号資産(仮想通貨)で買い物をした時」と、「暗号資産(仮想通貨)で別の暗号資産(仮想通貨)を購入した時」にも税金が発生するよ!

例えば1BTCを購入した時のビットコイン価格が100万円だとして、そのビットコインを使って120万円の商品を買うとします。その時ビットコインの価格が120万円になっていたと仮定すると、購入時と比較して20万円の差額が生まれます。

少し複雑なのですが、実際に決済する時には現在の法律上、「暗号資産(仮想通貨)を売却し、日本円にして商品を購入した」という扱いになるそうです。そのため、買った時に100万円だったビットコインが120万円になっていた場合、120万円-100万円=20万円となり、申告義務が発生するんだそうです。

「それじゃあ暗号資産(仮想通貨)で決済する意味ないじゃん!」と思いましたが、このように思っているのはもちろん私だけではないようで、様々な声が上がっているようです。今の日本の制度上、暗号資産(仮想通貨)は非常にどっちつかずというか、まだ定まっていないことが多いようです。

たしかにまだまだ新しい分野であると思いますし、これから色々と変わっていって便利になるといいですね!

取引で得た税金に関する勘違い

さらに暗号資産(仮想通貨)にまつわる税金について続けますよ……!
今回初めて知った事実なのですが、暗号資産で得た利益は最大で55%課税(住民税を含む)になるのだそうです。

55%って、半分以上! まだ整備されていないことが多いとは言っても、いくらなんでもひどくない?
もし1億円の利益が出たとしたら(現状の私の資産状況とはかけ離れていますが!)5500万円は課税対象になってしまうという計算になります。1億円あったとしても4500万円しか残らないなんて……。

でもよく見ないといけないのが、「最大で」55%というところ。200万円の利益が出ても、そこに55%課税されるわけではないのだそうです。

例えばAさんはお給料で年間700万円の所得を得たと仮定するよ。他に収入源がなければもちろんこの700万円から税金が引かれる。
このAさんの所得に暗号資産(仮想通貨)で得た所得(利益)300万を上乗せしたとする。そうするとAさんは総所得1000万円を得たことになり、この1000万円に対して税金が引かれるんだ。

つまり暗号資産(仮想通貨)で得た利益は自分の所得に上乗せされるかたちになるから、そう簡単に55%も税率対象にはならないね。

「皆さん、『暗号資産(仮想通貨)で得た利益には全部55%課税される』ことになると勘違いしていますが、そんなことはないんですよ。例えばですが、もともと総所得が250万円の人がいたとして、暗号資産(仮想通貨)で50万円の利益を残したとしてもほとんど影響はありません。20万円以上になると申告義務が発生するため、皆さん非常に多くの税金を暗号資産(仮想通貨)で得た利益から払うものと思ってしまうかもしれませんが、それは違います」

私もそうでしたが、やはり最大で55%が課税対象になるということで、大きな数字にだけ目がいってしまうのでしょうか。まだまだ難しいことだらけで正直少ししかわかっていませんが、暗号資産(仮想通貨)の税制というのも奥が深いのかもしれません。編集部の方から所得税の早見表を共有してもらいましたので、こちらにも掲載させてもらおうと思います。参考にしてみてくださいね。
※ここに住民税を含むため、最大で55%の税率がかかるということになります。

出典:国税庁

 

今回は以上です!
税金って身近ではあるけどすごく複雑で難しいですよね……。編ネコさんとその本体頼みの回になりました(笑)
もしかしたら、一連の暗号資産(仮想通貨)価格の高騰で申告義務が発生した方もいらっしゃるかもしれませんね! 確定申告で漏れがないように気をつけましょう~!

来週はビットコインやイーサリアムの価格が大幅に伸びて、利益倍増を切に願います。

次回の更新もお楽しみに!

Profile ◉前田 真実果(まえだ まみか)
京都府出身。
レースクイーンやモデルとして活躍し、雑誌・ラジオ等に多数出演。
Adobeソフトの使用に長けており、DTPエキスパートなどを保有する「DTPできる系レースクイーン」。
現在はスーパーGTに参戦するKONDO RACINGのレースクイーン「2020リアライズガールズ」のメンバーとしても活動中。

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