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    拡大が止まらないFilecoin(ファイルコイン)のエコシステム

    Filecoin(ファイルコイン)は、2020年10月にメインネットを稼働開始してから5ヶ月が経過した。暗号資産であるFILの価格が上がり、投資家は盛り上がっている状態だ。しかし、それとは裏腹に盛り上がりきれない関係者もいる。

    今回の記事では、2021年3月27日時点の状況に基づき、Filecoin(ファイルコイン)が現在どうなっているのかに注目していく。

    Filecoin(ファイルコイン)のネットワーク状況

    前回の記事で、Filecoin(ファイルコイン)のネットワーク状況をお伝えした際は、2021年1月21日時点のデータに基づいていた。そこから約2ヶ月が経過したが、Filecoin(ファイルコイン)のネットワークは継続して拡大している。以下は、Filecoin(ファイルコイン)の統計を公開しているFilfoxからの情報だ。

    Filecoin(ファイルコイン)ネットワークに提供されているストレージ容量は、ついに3.5EiBを突破した(Network Storage Powerの値参照)。これは、約2ヶ月で1.6EiBが増えた計算になる。

    そして、その分マイナーが得られる平均ブロック報酬は減少している(24h Average Mining Rewardの値参照)。Filecoin(ファイルコイン)では、時間あたりでマイナーに払い出されるFILの数量が決まっているため、マイナーの新規参加が進んだことで、マイナーあたりの取り分が減少した。具体的には、1月21日は1日あたり0.1259FIL/TiBのマイニング報酬が得られていたのに対し、3月27日は0.0955FIL/TiBと、24.14%減となった。

    そして、マイナーにとって痛手になっているのがマイニングコストの上昇である。現在、1TiB分のデータをストレージに入れてFILを獲得するには、初期コストとして15.49FILが必要になっている(Cost of Sealing Sectorsの値参照)。この時点で、1 FIL = 129.55ドルになるため、1TiB分をマイニングするためにマイナーが調達しなければいけないFILは、2,006.72ドル分になる。この他、マイナーは新たにハードウェアを調達したり、それを運用するための経費を支払うことになるので、総合的なマイナーへの負担は過去最大級になっている。

    そのため、Filecoin(ファイルコイン)のクラウドマイニングを提供するサービスは、コスト難から次々とサービスの販売停止をする状況に至っている。

    一方で、投資家は大きく報われた。以下は、Binance(バイナンス)におけるFIL/USDTの価格チャートだ。1月21日は1FIL = 21.91ドルだったのに対し、3月27日は129.55ドルと、+491.28%の上昇幅となった。

    ユースケースが着実に増加

    Filecoin(ファイルコイン)を用いたユースケースは徐々にであるが登場している。Filecoin(ファイルコイン)の革新は、データの保存方法にあるため、エンドユーザーはその変化を感じることはないし、目に見えにくい分どうしても地味なものである。しかし、変化は着実に起こっている。

    Fleek

    Fleekは、分散型Webを構築するための枠組みを提供しているサービスである。ユーザーは、WebサイトをIPFS、もしくは分散型コンピューティングのインターネットコンピューター上に展開することができるようになっている。そして、アーカイブはFilecoin(ファイルコイン)で構築されたIPFS上に保存される。これにより、止まらない、かつ万が一のことが起きても復旧可能なWebサービス提供が実現できるようになる。

    Space

    Spaceは、オープンソースのファイル保存と共有のためのプラットフォームである。この手の既存サービスは、Google DriveやiCloud Driveに相当する。Spaceのデータ保存にはIPFSが使われ、データのバックアップにはFilecoin(ファイルコイン)が利用される。また、IPFSの特性により、重複ファイルが排除されるため、無駄に容量を消費することがなくなり、ストレージ全体の効率が向上する。通常、この手のサービスは特定企業が提供するのでアカウント停止等の権限は企業が有している。一方で、Spaceではユーザーのアカウントはイーサリアム上に関連付けられ、Space側が制御できないようになっている。つまり、データの制御権は完全にユーザーが握ることになる。

    いずれのサービスでも、Filecoin(ファイルコイン)は永続的にデータを保存する用途に使われる。これは、必ず寿命がくる従来の企業では実現できなかったことだ。もともと、Filecoin(ファイルコイン)は永続的なデータ保管を主目的にしていたため、今後もこのような用途活用事例が増えていくことだろう。

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