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“仮想”億り人の暗号資産よりどりみどりVol.24

どうも大空です。
前回は暗号資産が避難資産として機能するのかどうかについて書かせてもらいました。
そして2週間ぶりにコラムを書かせてもらいますが、もうすごいですね。世界経済とんでもないことになっていますね。
暗号資産の価格大変動は予想していましたが、まさかビットコインが2週間、いや、5日ほどで80万円を割ることになるとは思いませんでした。
『ビットコインキャッシュが3万5000円、リップルが25円を切ったらどちらかを買えるだけ買おうと思っています』と最後に書いて、本当にビットコインキャッシュを買ったのですが、結果的にはまだ底は深く、まあまあマイナスに。
ビットコインキャッシュ価格3万2000円で買いを入れていて、「ここまで落ちたとしてもこれ以上急落することはないやろ」と思って何もいじらなかったのがダメでした。朝起きた時、約定通知がきていたので「ラッキー!」と思ったのですが、現在価格を見たら気分が沈みました。
今回は暗号資産相場に関わる世界経済の今後と、あるものに関する都市伝説に関して書いていきます。

◆「タピオカの呪い? 直近の世界経済をおさらい」

皆さんもどこかで聞いたことがあるんじゃないですか?

『タピオカの呪い』

これはタピオカが流行ると株価が大暴落するという都市伝説。
第一次タピオカブームが起きた際はバブル崩壊、第二次ブームではリーマンショックが起きた。そして今年、2019年に起きた空前のタピオカブームがひと段落した矢先、コロナショックが発生。もうこれは偶然ではなさそうですね。タピオカと女の子たち恐ろしい。

執筆当日(10日火曜)の未明、NYダウは市場最大となる2000ドルの暴落。そしてS&P500も前日比7%の下落を記録し、株式売買の停止措置であるサーキット・ブレイカーが発動しました。
各国でこのサーキット・ブレイカーは導入されているのですが、アメリカでの発動条件は3つとなっています。

・Level 1 9:30~15:25の間にS&P 500が前日終値より7%下落した場合15分間取引を停止。
・Level 2 9:30~15:25の間にS&P 500が前日終値より13%下落した場合15分間取引を停止。
・Level 3 時間帯に関係なくS&P 500が前日終値より20%下落した場合その日は取引を停止。

今回はこのLevel 1に該当したため、ダウなどの取引が全て止まったということですね。
そしてどうやら日本の証券取引所でもサーバーダウンが相次いだようです。
ドルも円高が進み一時102円……。今の世界経済はブレーキのかからない自転車みたい。
一連の暴落は、新型コロナウイルスの影響で沈んでいく市場状況の中で起きた「原油ショック」が要因となったらしいです。
原油価格は9日に4年ぶりとなる1バレル=20ドル台にまで急降下しました。3月に入った時には50ドルくらいあったんですけどね。
原油価格の急落は、ロシアとサウジアラビアの間で協議が進んでいた原油減産協定が決裂し、サウジアラビアが増産方針を示したことが原因になったそうです。日経新聞には、「サウジアラビアが原油の増産姿勢に転じたことで、需給緩和に拍車がかかるとの警戒が強まった」と書いてありました。まあサウジアラビアほどの産油国が市場のバランスを無視して「原油いっぱい掘るからよろしく!」って言ったら価格崩れが起きますよね。
執筆現在、日経平均はアメリカのトランプ大統領が減税など、経済対策を行うと発表したことでなんとかプラスで大引。国会でも日本維新の会の音喜多議員が麻生財務大臣に対し、景気対策としての減税を提案。麻生大臣は「反対しない」と述べ、今後に含みを持たせたことで多少はプラス方向に影響が出るのではないでしょうか。

さて、気になるのは暗号資産市場です。
ここまで世界経済に連動して市場が停滞していた暗号資産。しかしここまでの流れを踏まえれば、世界経済にとってポジティブな要素が加われば暗号資産市場も復調するのではないかと考えています。
前にもコラムで書いたように、僕は有事の際、暗号資産は資産の避難先として機能すると考えています。一連の世界不況では道連れ状態になってしまいましたが、そのスタンスは変わりません。
そして、その鍵を握っているのは中国だと思っています。中国といえば、WHO(世界保健機構)のテドロス事務局長と何か「深ーい関係」があるだなんて言われたりしますが、ひとまずそれは置いといて。
現在の暗号資産市場を復活に導くためには、やはり中国マネーの存在は非常に重要と言えるでしょう。ここからは僕の勝手な憶測ですが、中国で新型コロナウイルスがある程度落ち着いた際、世界経済はもちろん、暗号資産市場にも中国マネーが流れてくるような気がしています。だから今、中国ではあらゆる証券や暗号資産などを「仕込んでいる段階なのかな?」なんて思ってみたり。
暗号資産相場が明らかに上向く時期などは正直全く見えていません。今回の世界経済の先行きが見えない限りなんとも言えないです。ただ、上がり始めるキーワードは『中国』。これだと思っています。
なんにせよ、『タピオカの呪い』が本当だと仮定した上で過去の経済不況を振り返ると、世界経済はしばらく落ち込んだ状況が続くと思います。そこで、初めて『タピオカの呪い』を経験する暗号資産はどういった推移を辿るのか。非常に興味深いところです。

今回はここまでです。
次回はタピオカの呪いを詳しく分析するか、もしくは相場に関することを書こうかなと今のところ考えています。
次回コラム掲載時までに暗号資産相場がある程度いい方向に動いてくれていることを願っています。

Profile
文◉大空 翔(おおぞら かける)
山梨県出身。
月刊仮想通貨本誌および月刊仮想通貨デジタルにて執筆、編集などを行う。
「本に携わる仕事がしたい」という一心で業界に飛び込み、日々暗号資産やブロックチェーンに関する知識を会得中。