月間暗号資産

  • HOME
  • NEWS
  • バイナンス、顧客資産を一時「Bトークン」の担保資産と同じウォレットで管理

バイナンス、顧客資産を一時「Bトークン」の担保資産と同じウォレットで管理

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)の顧客資産が自社発行の「Bトークン」の担保資産と同じ「Binance8(バイナンス8)」というウォレットで保管されていたことがわかった。24日、Bloombergが報じた

バイナンスは94種類のBトークンを発行している。Bトークンとは、BNBスマートチェーン活用してビットコイン等の暗号資産を送金する際に利用されるものだ。その担保資産の約半分がコールドウォレットのBinance8に保管されているとBloombergは指摘した。

Bトークンは1対1の割合で発行されるが、このウォレットには発行に必要な資産を上回るトークンが保管されていたようだ。このことから、超過分は混合された顧客のトークンであると考えられる。

バイナンスの広報担当者はBトークンの担保資産について、「以前誤ってこのウォレットに移動されたものだ」と述べ、報道が事実であることを認めた。その上で、現在は分離された担保用のウォレットに資産を移す作業を行っていると強調している。

昨年、大手暗号資産取引所FTXが破綻したことを受け、暗号資産業界では透明性を巡る懸念が急激に高まった。バイナンスをはじめ複数の暗号資産取引所はこうした状況を踏まえ、透明性確保を目的として準備資産等の監査結果を公表するなど様々な対応を行っている。

なおバイナンスは18日に発表したブログで、過去にBトークンの担保資産が一般には知られていないコールド・ウォレットに保管されていたことや、適切なホットウォレットに迅速に移動されていなかったことがあったと認めた。

資産の過剰担保していることに関して、「注意すべき最も重要なことはバイナンスの資産は常に完全に担保されていることだ。ユーザーはいつでも自由に資産を引き出すことができる」と述べている。

画像:Shutterstock

関連記事

国際監査法人Mazars、バイナンスのビットコイン準備金について「101%担保」と発表

Bybitがウォレット情報を公開 FTXの破綻に伴い透明性の向上求める声に対応

FTXの債権者リストが公開 国内大企業や金融庁等の政府機関の名も