月間暗号資産

  • HOME
  • NEWS
  • Bybit、分散型取引所ApeX Proとの統合を発表

Bybit、分散型取引所ApeX Proとの統合を発表

海外暗号資産(仮想通貨)取引所Bybitは8日、分散型取引所(DEX)ApeX Proを統合することを発表した。

BybitはすでにWeb3.0プラットフォーム「Bybit Web3」を今年10月にローンチしている。独自ウォレット「Bybit Wallet」を通じてdApps(分散型アプリ)や他の分散型取引所にアクセスできるよう提携を進めていく計画となっており、今回のApeX Proの統合はその第一歩となっている。

Bybitはプレスリリースで、「(我々は)長年に渡り、先進的な取引ツールや顧客サポート、教育リソースを完備した取引所として評価を確立してきた。これからはBybit Web3プラットフォームを通じて、様々なdAppsや分散型取引所と提携して、CeFi(中央集権型金融)とDeFiの長所を組み合わせたWeb3.0のゲートウェイとしての立場を担っていくことが求められると考えている」と述べ、今回のApeX Proとの統合を誇りに思うと語った。

ApeX Proはオーダーブックモデルの取引所で、KYC(本人確認)をすることなく利用できる点が特徴だ。StarkWare社が開発したレイヤー2スケーラビリティエンジン「StarkEx」を基盤として構築されており、Bybitによれば1秒間に平均10件の取引と平均1,000件の注文の発注および取消を処理することが可能だという。

また、ApeX Proはクロスチェーンの入出金にも対応しており、アービトラム(Arbitrum)、バイナンススマートチェーン(BSC)、ポリゴン(Polygon)、イーサリアム(Ethereum)がサポートされている。

Bybit WalletはBybitがユーザーの秘密鍵を管理するタイプのウォレットで、メタマスク(Metamask)のような完全個人管理のものとは異なる。Bybitに依存する部分はあるが、容易に様々な分散型取引所などにアクセスできるため、利便性の面でメリットも大きい。

現在、暗号資産取引所FTXの破綻を受け、分散型取引所への注目度は日に日に高まっている。しかし、分散型取引所を含む分散型金融(DeFi)関連サービスは自己責任となる部分が多く参入障壁が高い点が課題だ。

従来の中央集権型取引所に対する不信感が業界全体で高まっている中で、Bybitのような既存の取引所による取り組みに注目が集まるだろう。

画像:Shutterstock

関連記事

Bybitがウォレット情報を公開 FTXの破綻に伴い透明性の向上求める声に対応

米スクエア社、分散型ビットコイン取引所のホワイトペーパーを公開

2022年10月のハッキング被害「過去最大規模」 チェイナリシスが分析結果を公表