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上値重いビットコイン 円相場では32年ぶりに150円台突入

19日の米株式市場でダウ平均は3営業日ぶりに反落した。ダウ平均は前日比99.99(0.33%)安の30,423.81、ナスダックは前日比91.89(0.85%)安の10,680.51、S&P500は前日比24.82(0.67%)安の3,695.16で終えた。

米10年債利回りは4.14%まで上昇し、2008年7月以来の高水準を付けた。これを受け、米株式市場では売りが優勢となった形だ。

ドル円相場では、一時1ドル=150円台前半をつけ、1990年8月以来32年ぶりの安値圏に突入した。大台を突破し、政府・日銀が再び円買い介入に踏み切るか注目が集まる。

米連邦準備理事会(FRB)が19日に公表した米地区連銀経済報告書(ベージュブック)では、「物価上昇は複数地区で幾分緩和が見られた」としながらも、依然として高止まりしたままだと指摘した。また「将来を見据えると、物価の上昇は全般的に緩やかになると予想される。雇用はほとんどの地区で緩やかなペースで増加し続けている。米経済活動は相対的に緩やかに拡大した」と続けた。

しかし、これらの条件は業界や地区によって異なるとし、「4地区では活動が横ばい、2地区では減速を示しており、金利の上昇やインフレ、供給混乱に起因する需要の鈍化が挙げられている」と危機感を示した。

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)が米株の下落と連動して下落した。一時は2万ドル(約300万円)を試す展開だったが、記事執筆時点では1万9000ドル(約284万円)台前半を推移している。

日本時間20日夜には重要指標である米新規失業保険申請件数が発表されるため、これが上値を重くしているものとみられる。

アルトコインではイーサリアム(ETH)も記事執筆時点で1290ドル(約19万3,000円)と下落しているが、指標発表後には再び買い戻しの動きが強まる可能性もある。

暗号資産市場では、19日にコインベース(Coinbase)やバイナンス(Binance)、FTXなど大手取引所に一斉上場したアプトス(Aptos:APT)」に注目が集まっている。

開発元のアプトスラボ(Aptos labs)は、米メタ(Meta)のディエム(Diem)プロジェクトに携わっていたモー・シェイフ(Mo Shaikh)氏や、エイブリー・チン(Avery Ching)氏らによって創業された。

アプトスは、Metaが開発したプログラミング言語「Move」を採用するレイヤー1ブロックチェーンだ。APTはアプトスブロックチェーン上で発行され、ガバナンストークンとして活用される。

上場直後、APTは一時100ドル(約1万5,000円)ほどまで上昇したものの反落。記事執筆時点では7ドル(約1,140円)ほどで取引されている。

アプトスはアンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz:a16z)やFTX、バイナンスなどから資金調達を行うなど、兼ねてより注目を集めていた。今後も展開次第ではさらに関心を集めるものとみられる。

画像:Shutterstock

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