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米コインベースが暗号資産とWeb3.0専門のシンクタンクを設立

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)は19日、世界的な暗号資産専門のシンクタンク「コインベース研究所(Coinbase Institute)」を設立すると発表した。

設立する目的は暗号資産領域での研究を行い、学術機関とのパートナーシップを形成、公共の知識を高めることにある。多くの分野を横断し、世界の暗号資産の経済圏で起きていることについて専門的な分析を実施し、そこに独自洞察などを加え、社会に提供するという。

現在、政策立案者や学者などで暗号資産に関する議論が行われているが、その議論を牽引するための提言を行っていくという。

研究所のミッションは4つ。具体的には以下の内容となる。

  1. 最先端の暗号資産とWeb3.0の研究を実施し、報告書を出版する。
  2. オピニオンリーダー、学者、政策立案者、暗号コミュニティとの協力的なミーティングの開催
  3. 学術機関やシンクタンクとのパートナーシップを構築し、初期段階の研究や技術革新を加速させる。
  4. 暗号資産とWeb3.0に関する一般的な知識と認識を向上させるための学際的な社内チームを構築する。

研究所は先立って月刊インサイトレポートを発表した。今月号は暗号資産経済と伝統的金融における市場の動きをリアルタイムで比較分析することに重点を置いた。毎月、暗号資産の経済圏をテーマにリアルタイムのトレンドと考察を提供していくという。

また、ミシガン大学と初の学術提携を結び、米国の家庭における暗号資産の導入と、それに対してどのような感情を抱いているに関して、大々的な年次調査を始める。

ミシガン大学サーベイ・リサーチセンターは、米国国勢調査局や国防総省の調査など世界で最も広く引用され、影響力のある調査を行っている。

研究所のディレクターにはマイン・ウォン(Hermine Wong)氏が就任した。同氏は米国証券取引委員会の経済・リスク分析部門に務め、大統領府内の管理予算局情報規制局(OIRA)、国務省にも務めていた。

経済リサーチ・ディレクター兼チーフエコノミストに就任したチェザーレ・フラカッシ(Cesare Fracassi)博士は、テキサス州がブロックチェーン産業推進のために設立した「Work Group on Blockchain Matters」のメンバー。テキサス大学で金融関係の準教授を務め、ブロックチェーンイニシアチブとフィンテック研究所のディレクターを務めていた。

アドバイザリーボードはマサチューセッツ工科大学、ハーバード・ビジネス・スクール、ミシガン大学、ジョンズ・ホプキンス大学ビジネススクール、デューク大学ビジネススクールの教授たちが就任する。

画像:Shutterstock