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SBI、ブロックチェーンで日本酒の不正流通を防ぐ試み開始

SBI傘下のSBIトレーサビリティ株式会社は25日、ブロックチェーン基盤のCorda(コルダ)と株式会社サトーが有するNFC/RFID技術のデジタルペアリングを活用し、日本酒の不正流通を防ぐ新たな機能を追加すると発表した。

この機能はSBIトレーサビリティが提供するトレーサビリティ・サービス「SHIMENAWA」において導入される。国内初導入事例となるのは、合資会社加藤吉平商店の日本酒「梵」を代表する「超吟」「夢は正夢」といった銘柄だ。

創業162年の歴史を紡ぐ加藤吉平商店の「梵(BORN)」は、国賓歓迎晩餐会や国際行事で数多く採用されるなど、日本の酒文化を代表する日本酒として世界105ヶ国に輸出され愛されている。

しかし海外市場において、高級ウイスキーやワインなどの空き瓶が高値で売買され、その空き瓶を使った偽造品の流通が従前より大きな課題となっているとSBIは説明する。実際、近年では12年連続で輸出金額最高額を更新している日本酒全体も同様の課題に直面する機会が増えており、加藤吉平商店の「梵(BORN)」もすでに数多くの海外各国において偽造品等が確認されているという。

こうした課題解決に向け、加藤吉平商店はブロックチェーンとNFC/RFID技術を融合させたデジタルペアリングでより追跡可能な流通プロセスを構築し、「商品偽造防止」や「ユーザー体験向上」のソリューションとしてSHIMENAWA の新機能を実導入することに至ったという。

NFC/RFIDとは、高速かつ直感的な操作を実現する通信技術とサプライチェーン・マネジメントなどに最適なUHF帯ICタグ技術を併用したもので、物理的資産に固有IDを付すことができ、さらにはその資産にかかる重要な情報などをブロックチェーンに書き込む際の入口としても機能する。

引用元:SBIトレーサビリティ

SBIトレーサビリティは今後もサトーとさらに連携を深めていくとし、「 ブロックチェーン技術とNFC/RFID技術を融合させたデジタルペアリングでSHIMENAWAサービスとしてご提供可能な機能や価値を増やし、日本酒業界への貢献で『持続可能な開発目標(SDG’s)』や『地方創生』にも通じる取組みに貢献してまいります」と述べている。

加藤吉平商店は、万延元年(1860年)に創業。それまで両替商・庄屋だった先祖が日本酒製造を始め、代々、「吉平(きちべえ)」を襲名し、現在、十一代目を数える老舗酒蔵だ。

画像:Shutterstock