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インテル、マイニング専用チップ第2弾「Blockscale ASIC」を発表

米半導体大手インテル(Intel)が4日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)などのマイニングに特化したチップ「Intel Blockscale ASIC」を発表した。2022年3Q(7月~9月)に出荷予定としている。

インテルは2月に開催された技術系イベント「ISSCC(International Solid-State Circuits Conference)」において、マイニングチップ第1弾の「Intel Bonanza Mine(BNZ1)」を発表している。

従来のASIC(特定の用途のために設計された集積回路)機器よりも電力消費量を削減し、環境負荷の低減化を可能としたが、ハッシュレートは業界平均を下回っていた。これに対し、第2弾のBlockscale ASICは高い採掘速度を提供できるという。

まずは提携しているマイニング企業であるArgo Blockchain社、Block Inc社、Hive Blockchain社、GRIID社が利用する予定だ。

インテルのブロックチェーン&ビジネスソリューション担当ゼネラルマネージャー・ホセ・リオス(Jose Rios)氏は「インテルはブロックチェーン技術を、社会的責任を持って推進することを約束します。世界的に持続可能な暗号資産エコシステムを構築する企業と協力してソリューションを提供していきます。ビットコインマイニング企業が今後数年間で持続可能性とハッシュレートのスケーリング目標の両方を達成するために大きな役割を果たします」と述べた。

インテルはBlocscale ASICのスペックについて、4つの特徴を挙げた。以下がその項目となる。

  • セキュア・ハッシュ・アルゴリズム256(SHA-256)専用ASICプロセッサー
  • 最大580ギガハッシュ/秒のハッシュレート動作と最大26ジュール/テラハッシュの電力効率を実現
  • オンチップの温度・電圧センシング機能
  • チェーンあたり最大256個の集積回路をサポート

ビットコインを中心としたマイニング業界では、世界的な半導体不足によりASICの供給不足が問題となっている。また、電力消費量についても環境への懸念から、近年大きな課題となっている状況だ。こうした状況で、ICチップの雄インテルがマイニング業界に参入した意義は大きいと言える。

今後、諸課題に対応したチップ開発の競争がさらに激化していくことだろう。

画像:Shutterstock