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任天堂、メタバースについて言及 「驚きと楽しみを提供できるか」がカギに

世界的なゲーム企業である任天堂は3日、2022年3月期第3四半期の決算発表を行った。その際、同社の古川代表取締役社長がメタバースやNFT(非代替性トークン)に関して言及したことがわかった。

任天堂は決算発表後、Q&Aセッションを開催。メタバースに関する質問が出た際、古川社長は「大きな可能性は感じているが、どのように新鮮な驚きや楽しみを提供できるのか、定義することは難しい」と回答した。

また、アナリストのデビッド・ギブソン(Daivid Gibson)氏によれば、メタバースと併せてNFTについても質問したところ、同様に関心を寄せている姿勢こそ見せたものの、現時点で具体的な計画はないとの返答があったという。

メタバースに関しては、昨年10月に旧Facebookが社名をメタ(Meta)に変更し、メタバース事業へ注力していく姿勢を明らかにしたことで潮目が変わった。現在では世界屈指のビッグ・テックの動きに追随し、様々な企業などがメタバースに注目している。

なお、世界の潮流を変えたメタも2日、2021年第4四半期の決算報告を行った。

同社においてAR(拡張現実)やVR(仮想現実)などのメタバース事業を担当している「Reality Labs」が2021年に102億ドル(約1兆1,600億円)を超える損失を出したことが判明。この決算報告を受け、メタの株価は一時20%以上の下落を見せたが、市場の反応とは裏腹に同社CEOのマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏はメタバース事業に対する当初の姿勢を崩していない。

ザッカーバーグ氏はメタバース事業を本格化させる際、多額の先行投資が必要で、なおかつ黒字化へつなげるには期間を要するとの見立てを示している。

その上で、決算発表会では「VR(仮想現実)など数多くの重要な成長分野において進展があったことは勇気づけられるものだ」と述べるなど、ポジティブなコメントを残している。

国内では他にも、パナソニックや大日本印刷、セガなどといった企業がメタバース事業へ参入、もしくは積極的に検討する姿勢を見せている。

そういった企業のなかでも多くのIP(知的財産)を抱える任天堂がメタバースおよびNFT事業に参入するとなれば、世界に大きな影響を与える可能性が十分に考えられるだろう。

画像:Shutterstock