月間暗号資産

  • HOME
  • NEWS
  • マイニング大手のBitfarms、約49億円分のビットコインを購入

マイニング大手のBitfarms、約49億円分のビットコインを購入

ナスダックに上場する暗号資産(仮想通貨)マイニング企業Bitfarmsは10日、2022年1月の第1週に1000BTCを購入したと発表した。今回購入したビットコインは記事執筆時点で約49億円相当になる。これで同社のBTC保有量は4300BTC(約210億円相当)を突破した。

Bitfarmsはカナダ・トロントに拠点を置くマイニング企業。カナダのケベック州に5つのマイニング拠点を保有している。2017年に創設され、トロント証券取引所(TSX)に上場後、2021年6月に米ナスダックに上場した。

施設で利用する電力の99%以上を水力発電でまかない、製造業の衰退に伴い潰れた工場を再利用したりするなど、環境への影響を配慮した特徴あるマイニング事業を展開している。なお、Bitfarmsがビットコインを直接購入したのは今回が初めて。同社は2021年内に3452BTCをマイニングにより獲得していた。

同社は今年最初の週にビットコインが約12%下落したことを良い購入タイミングと捉えた。BitfarmsのCEO・エミリアーノ・グロツキ(Emiliano Grodzki)氏は「我々の戦略は株主のために低コストでビットコインを蓄積することだ。そのため常に資本を効率的に配分している。現在、マイニング機器の価格は高い。ビットコインが下落していることで、現金をビットコインに替える良いチャンスを得た。我々はこれからも成長戦略を遂行する。2022年末までに自社のマイニングマシンによるハッシュレートを8EH/s(エクサハッシュ)に到達する目標を達成していく」と述べた。

ビットコインは11月に記録した6万9000ドル(当時約785万円)から約40%下落し、約4万2000ドル(約485万円)で取引されている。主な理由は経済刺激策の早期撤回という見通しで市場全体が動揺しているためだ。しかし、ビットコイン価格の下落が続く中、マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏率いるデータ分析企業マイクロストラテジー(MicroStrategy)が12月中に9400万ドル(約108億円)で約2000BTCを購入したことが、SECへの報告書により明らかになっていた。

ロンドンに拠点を置く暗号資産関連企業のニッケル・デジタル・アセット・マネジメント(Nickel Digital Asset Management)によると、最もビットコインを保有する企業はマイクロストラテジーで、約12万4400BTC(約6,040億円)、続いてテスラが約4万3200BTC(約2,100億円)を保有しているとのこと。

ゴールドマン・サックスのアナリストは、先週の顧客に向けたレポートにおいて、ビットコインがインフレ・ヘッジとしてゴールドと競合するようになり、今後5年間で10万ドル(約1,150万円)を超える可能性があると言及している。現在、経済的懸念から暗号資産の総時価総額は約1兆9600億ドル(約225兆円)であり、この1週間で3000億ドル(約34兆円)ほど下落している。

画像:Shutterstock