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決済アプリWeChat Pay、デジタル人民元に対応

中国IT大手のテンセント(Tencent Holdings Ltd)は6日、同社が提供する「WeChat Pay」を通じてデジタル人民元の決済に対応することを発表した。現地メディア・China Dailyなどが報じた

WeChatユーザーは、WeChat Payで支払いを選択できるようになった。テンセントはデジタル人民元発行に際し、対応予定であることを表明していた。また、「Alipay」を提供するアリババや銀聯(Union Pay)などもデジタル人民元に対応する意思を発表していた。

デジタル人民元とは、中国中央銀行が開発・発行するデジタル通貨(CBDC)。e-CNYやe-Yuan、DCEP(Digital Currency Electronic Payment)など表記されている。

今月27日にオープンする北京冬季オリンピック村では斬新的なデジタル人民元による決済が公開される予定とテンセントの担当社はアナウンスしている。

WeChat Payは中国でNo.1シェアを誇るメッセンジャーアプリ・WeChatに備わっているスマホ決済アプリとして、同国において最も利用されている。WeChatのアカウントと紐付けられており、QRコードスキャンを提示することで決済が可能となっている。

WeChat Payは中国においてAlipayに次ぐ人気の高いサービスだが、WeChatだけ利用するユーザーも含めたMAU(月間アクティブユーザー数)は実に11億人以上。全世界での加盟店数は100万店舗を超えている。日本でも利用することが可能だ。WeChat Payユーザーはアプリを利用して、チャットや請求書の支払、食事や交通機関などの注文ができる。

これまで中国人民銀行は、数ヶ所の都市で商業、消費者環境におけるデジタル人民元の限定的なテストを実施していた。全国的な展開はなかったものの、人民銀行はデジタル通貨の利用拡大に大きな関心を持っていた。

中国はCBDCの開発において、大国の中では先駆者的な存在となっている。今週初めには、中国人民銀行がデジタル人民元におけるウォレットアプリの試験版を中国のiOSとAndroidのストアでリリースした。冬季オリンピックまでにデジタル人民元が利用可能になれば、世界中から大きな注目を浴びることになるだろう。

画像:Shutterstock