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イーサリアム2.0の導入に向けたテストネット「金継ぎ」が始動へ

イーサリアム財団が、イーサリアム2.0の導入に受けたテストネット「Kintsugi(金継ぎ)」をリリースしたことが明らかになった。イーサリアムの開発者を統率するTim Beiko氏が20日、財団の公式ブログを通じて発表した。

イーサリアム2.0は、PoS(Proof of Stake)をコンセンサスアルゴリズムとするプラットフォームだ。現行のイーサリアムネットワークで使用されているPoW(Proof of Work)からPoSへの移行が完了することで、ネットワークの手数料を安くしつつ取引スピードを向上しながら、従来のマイニングに必要だったエネルギー消費量を抑えることが期待できる。

特に2021年に入ってからは、NFT(非代替性トークン)やDeFi(分散型金融)への注目が大きく集まり、イーサリアムネットワークでは取引スピードの遅延や手数料の高騰が課題となっていたため、PoSへの移行が重要視されていると言える。

今回発表された「金継ぎ」は、イーサリアム2.0が導入された後の動作環境を想定したパブリックテストネットだ。公式ブログでは、開発者らに向けて「金継ぎ」を使用してテストや試作開発を行い、バグや潜在的な問題を発見するよう推奨している。

「金継ぎ」は一般公開されたテストネットで、長期間稼働していく見込みであることからイーサリアムのコミュニティ全体から多くの参加者が集まることが予想される。

また、「金継ぎ」で発見された問題などはフィードバックされ、今後ソフトウェアに反映される予定だ。その上で、イーサリアム2.0の導入に向けた最終的なテストネット「The Merge」がローンチされるという。

その時点で、既存のテストネットは「The Merge」を通してアップグレードなどを反映し、最終的にはイーサリアムのメインネットをPoSへと移行する流れになるという。

画像:Shutterstock