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中国恒大リスクなどでビットコイン軟調 一方で「売られすぎ」のサイン点灯

9日、中国恒大の6日期限ドル建て債の利払い不履行、格付け会社フィッチが同社債の格付けを「一部債務不履行」に引き下げたとの報道を受け株式市場は下落。ビットコイン(BTC)をはじめとした暗号資産(仮想通貨)市場も全面安となった。

ビットコインは一時4万7000ドル(約533万円)台まで下落となった。ただし、最もビットコインを有する企業MicroStrategy(マイクロストラテジー)が再び押し目買いを行い、1434BTC(約94億円)を購入したと発表したことで下げ渋り、米株も反発したことで4万8000ドル(約544万円)台まで回復した。現在も同値付近を推移している。日本時間夜に発表される米消費者物価指数(CPI)の動向を注視している状態と言えるだろう。週明けにはFOMC(連邦公開市場委員会)も控えているので、それまでは様子見の推移が続くものとみられる。

ビットコインの学習サイト・Look into bitcoinが発信する「Advanced NVT Signal」によれば、現在のビットコインは売られすぎの領域にあるという。

引用元:Look into bitcoin

過去において僅か数回しか現れていない「売られすぎ」のサインがここ数日で出ているとしている。Advanced NVT Signalは時価総額とネットワークボリュームを用いて、ビットコインがある価格帯で買われすぎか売られすぎかを計算している。11月の下旬でビットコインが5万6000ドル(約635万円)台まで下落した際、同サイトでは反発を予想していた。

売られすぎということは買いポジションを入れるチャンスにもなり得る。現在、4万7000ドルと4万5000ドル(約510万円)台に強力なサポートラインが存在し、機能している状態だ。また今後5万5000ドル(約624万円)、6万ドル(約681万円)以上になれば高値掴み感も出てくるため、このタイミングで買い増しを考えるユーザーは一定数いるものと思われる。

しかし、4万ドル(約454万円)前半まで下落する可能性も考慮しておく必要もある。市場は大幅下落というセンチメントに支配されつつあるため、個人投資家にとっては非常に難しい局面と言えよう。

直近の価格推移を鑑みれば、ビットコインから離れてアルトコイン市場に目を向けるユーザーも多そうだ。現在、アルトコインも下落しているが、最も早い回復を見せたイーサリアム(ETH)には価格上昇の期待が高まっていると言える。

日足チャートでは上昇トレンドが継続し、年初来180%の騰落率は今も継続している。ソラナ(SOL)もイーサリアムと同様、回復が早い傾向にある。両銘柄は、NFT(非代替性トークン)やDeFi(分散型金融)等で広く利用されているという点が共通している。

画像:Shutterstock