月間暗号資産

  • HOME
  • NEWS
  • Twitterのジャック・ドーシー氏がCEOを退任

Twitterのジャック・ドーシー氏がCEOを退任

米Twitterは29日、創業者でCEOのJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏が退任、同時にCTO(最高技術責任者)のParag Agrawal(パラグ・アグラワル)氏が後任としてCEOに就任したことを発表した。

ドーシー氏は決済サービスのSquare(スクエア)社のCEOも務めており、こちらは継続する。同氏は、多くの投資家からTwitterの経営に集中できていないとの批判を受けていた。

ドーシー氏は「パラグがリーダーシップを発揮するために必要な地位を与えることは本当に重要。Twitterは創業者の影響から離れ、自立できることが企業にとって重要だと思う。ついに離れるときが来たと決めた」とツイート。ドーシー氏は任期が切れる2022年まで取締役にとどまるが、その後の去就は明らかにはしていない。

ドーシー氏は2008年にTwitterの経営を離れた後、2015年にDick Costolo(ディビック・コストロ)氏の退任後に再び同社CEOに復帰したことがあり、その再現かという声も一部で挙がっている。

取締役会議長には米クラウドサービス会社大手セールスフォースのBret Taylor(ブレット・テイラー)COO(最高執行責任者)が指名された。

Twitterはドーシー氏らが2006年に創業した。140文字以内のつぶやきを出す手軽さが受け、世界中に利用者が拡大。2019年には、世界中のアクティブユーザー数が3億人を超えている。現在では一般利用者だけではなく、著名人や企業、そして政治家までもが情報発信として用いるツールへと成長している。

ただし、Facebookの利用者数28億人と比べると見劣りはする。収益の面で投資家たちから不満の声が挙がっていた。今回はそれが反映された形と言えるだろう。

ドーシー氏は、暗号資産(仮想通貨)業界においてビットコイン支持派として知られる。同社はビットコインを含む投げ銭機能をiOS向けにローンチしている。

今月には、暗号資産やdApps(分散型アプリケーション)をはじめとした暗号技術に特化したチーム「Twitter Crypto」を設立したと発表。また19日には、スクエアを通じて分散型ビットコイン取引所のホワイトペーパーを公開している。

後任に就いたアグラワル氏は2011年から10年以上Twitterに勤務。2017年からはCTOに就任した。アグラワル氏は今回の発表に際して、「ドーシー氏のリーダーシップのもとで作り上げてきた事業を成長させることを楽しみにしている」と述べた。

画像:Shutterstock