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SECが暗号資産とデジタル資産に関する公開討論会を開催

米証券取引委員会(SEC)は24日、来月2日に暗号資産(仮想通貨)およびデジタル資産に関する討論会を開催すると発表した。パネルタイトルは「Helping to Ensure Investor Protection and Market Integrity in the Face of New Technologies」だ。

民間から参加者を招き、市場の安全性とその実現に向けて議論を行う。テーマについては、ブロックチェーン技術、デジタル資産を守る規制の枠組み、市場構造の問題点、新興技術におけるリスクの定義、さらに暗号資産ETF(上場投資信託)、ステーブルコインなどが取り上げられることになっている。

パネリストとモデレーターはリモートで参加し、この討論会は一般公開される。

急速に拡大するデジタル化の波を受けて、暗号資産やデジタル資産の規制の法案化について早急に対応を迫られる米国に対し、SECも積極的に協力をしている。またそのサポートとしての役割も求められている。

SECは、最近のゲンスラー委員長による暗号資産業界の取締りの強化や、投資家の保護、法規制の急務化などに関する発言、暗号資産関係のETFの審査やステーブルコイン規制、多くの暗号資産が有価証券に該当するかなど、暗号資産の定義づけについての動向についても注目を集めていた。

SECがどこまで規制する考えを持っているのかについて市場は敏感に反応する。今後もSECが暗号資産を監督する立場を取るのか、それとも別の部門が役割を担うのかも関心の的だ。

SECは今月、VantEck社が申請した暗号資産現物ETFのビットコインETFについて非承認という決断をした。市場からは大きな失望感を持たれ、ビットコインをはじめとした暗号資産は下落した。

その理由に関して「ビットコインETFは市場操作や詐欺行為を防ぎ、投資家の利益を守るという条件を満たしていない」と説明していた。それらに関する質問や、委員会の暗号資産関連企業への対応の仕方などについても質問される可能性は高い。現在、具体的な質問はまだ公開されていない。

今回の討論会は来月2日に開催される投資家諮問委員会の中、午前10時45分から午後12時45分まで行われる。投資家保護を行いつつ、暗号資産やデジタル資産を取り扱っていくにはどうしたら良いのかということを主に議論する。市場リスクを抑えるにはどうしたら良いかなどについても話し合われる予定だ。

討論会には米商品先物取引委員会(CFTC)のTimothy Massad元委員長やBlockchain AssociationのKristin Smith理事、Gemini TrustのSydoney Schaub法務責任者、その他大学教授など計8名が参加予定となっている。参加者の半数はブロックチェーンに関わる人物で、半数は著名な法学者や金融市場の専門家で構成されている。

画像:Shutterstock