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ビットコイン大幅下落 米マイニング企業への召喚状などが影響か

ビットコイン(BTC)は15日、横ばいで推移していたものの、大幅下落した。日本時間16日午前10時半前後には6万2000ドル(約708万円)も割り、ほぼ1日で5%下落した。記事執筆時点では約6万800ドル(約694万円)を推移している。

ビットコインの大型アップグレード「Taproot」が終わり、一息ついた様子だ。ビットコインはここ数ヶ月間で40%近く上昇していることから、アップグレードは価格に折り込み済みだったという声もある。

下落の要因はいくつかあるが、バイデン米大統領が新インフラ投資法に署名したことも影響した可能性がある。その中には財源として、暗号資産(仮想通貨)に関する新規制が盛り込まれている。

さらに、大きな要因と考えられるのが、米国証券取引委員会(SEC)が暗号資産マイニング企業であるマラソン・デジタル・ホールディングスに対して、モンタナ州にある同社のマイニング施設の1つに関する文書と通信の提出を求めたことだ。同社は連邦証券法違反の調査に関し、召喚状を受け取った。召喚状のニュースが流れると、関連するマイニング企業株の下落と共に、マラソン・デジタルの株価は17%ほど下落。連動するように、暗号資産市場全体が大幅下落を見せた。

しかし、これは一時的な下落である可能性が高いと推測するアナリストも多い。過去のデータを見ても、大型アップデート後のビットコインは上昇する傾向が強い。折り込み済みの可能性はあるとはいえ、上値を取る可能性は十分考えられる。 

また日本時間10時過ぎ、バイデン大統領と中国の習近平国家主席による初会談がオンラインで行われた。

両者は「協力してWIN-WINの関係を」と呼びかける一方で、それぞれの国内問題に対処すべき」と良好のまま終了したと伝えられる。

その会談の中では世界経済の懸念の1つである、中国不動産開発大手の恒大集団問題のことも話し合われたとの憶測もあり株価は上昇。ビットコインの上昇も大いに期待されるところだろう。

週足チャートではビットコインはまだ上昇トレンドを完全に崩してはいない。CryptoQuantのデータでは、ビットコインの大口保有者は過去数ヶ月上昇しつづけている。アルトコインも今回、ビットコインに連動して下げたが、イーサリアム(ETH)は日足チャートでは若干の下落にとどまり、下値の強さが目立つ。

ビットコインの週足

また主要アルトコインのなかではソラナ(SOL)も好調だ。BloombergとGalaxy Digitalは、SOLのインデックス提供を開始。Messariによると、SOLはこの1年間で10000%以上の上昇を見せている。SOLへの関心は高まるばかりと言えるだろう。

画像:Shutterstock