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世界初、バルバドス政府がDecentralandと契約しメタバースで大使館建設へ

カリブ海の島国バルバドス(Barbados)が、世界で初めてメタバース(仮想空間)に大使館を設立する国になる。バルバドスの外務・貿易省は14日、人気仮想空間の1つ、ディセントラランド(Decentraland)とデジタル大使館の設立に関する合意書にサインをした。

今後、デジタル主権国家の設立を目指す。その第一歩として、バルバドスはメタバース大使館を設置する。そしてデジタル主権国家を法的に宣言する準備を進めているという。

米Coindeskに共有されたプレスリリースによると、その他にも複数のメタバースプラットフォーム(Somnium Space、SuperWorld等)との契約も進めているとのこと。

今回のプロジェクトではメタバース内で土地を購入し、仮想大使館と領事館の建築、電子ビザなどのサービスを提供する施設、アバターを移動させることのできる“テレポーター”の建設などを支援する予定だ。

バルバドスのガブリエル・アベド(Gabriel Abed)駐アラブ首長国連邦大使によると、同国は様々なメタバースに構造物を建設したり、土地を購入したりしていくなどの初期の取り組みにとどまらず、積極的に展開を進めていくという。

その上で同氏は、「メタバースはまだ歴史が浅く、新しいものであるため、私たちが構築したものがメタワールド間で互換性があることを確認したい」と述べている。

さらに、「バルバドスはテクノロジー外交を利用して、芸術、音楽、文化の取引を行う文化外交にまで発展させていくことができるだろう」とコメントを残した。

大使館は来年1月に開設する予定だ。これにより、バルバドスは世界初のデジタル主権国家になる。

外務省、科学技術省をはじめ多くの政府機関が数ヶ月掛けてこの計画を検討、準備を進めてきたという。特別な前例を作ることになるため、国は法律顧問を雇った。これまでのところ、法律専門家の間では大使館はウィーン条約だけではなく、国際法にも準拠しているという。バルバドスは世界でも暗号資産(仮想通貨)の進歩を主導している国の1つでもある。

アベド氏はまた、大使館がメタバースでより野心的な経済計画を立てるための出発点になることを示唆している。

「大使館は、ある国に入るためのビザを所得したり、ビザなしで旅行したりするための出発点です。それがバーチャルな世界ではどうなるか想像できるだろうか。そしてその電子ビザがあなたをどこに導いてくれるのか」と問いかけた。

画像:Shutterstock