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英国版ビットコインETFが承認

資産運用会社Jacobi Asset Management(Jacobi) は、英国王室属領のガーンジー代官管轄区が同社申請のビットコインETF(上場投資信託)を承認したことを発表した。

Jacobiは今年5月に設立された企業だ。ロンドンに拠点を置く企業で、マルチアセット投資プラットフォームを提供し、サンフランシスコ、ブリスベーンにも法人を設立している。ガーンジー代官管轄区は欧州の英国海峡のチャンネル諸島に位置する島。独自の議会と政府を持っており、英国の海外領土とは異なり、自治権を有している。

Jacobiによれば、今回、承認をしたのはガーンジー金融サービス委員会(GFSC)であり、このビットコインETFは、英FCA(金融行動監視機構)の許可が降りれば欧州の株式市場で取引ができるようになる。

同ETFのカストディについては、米・大手投資信託運営会社フィデリティの子会社であるフィデリティ・デジタル・アセッツが担当する。現在、ETFの提供は機関投資家とプロ資産家に限定され、最低投資額は10万ドル(約1,140万円)である。

欧州では様々な銘柄の暗号資産(仮想通貨)ETP(上場取引型金融商品)やETN(指標連動型証券)がドイツ、スイス、英国で取引されているが、暗号資産ETFはまだない。

米国ではSECがビットコイン関連ETFとProSharesのビットコイン先物ETFの申請を承認したが、ビットコイン現物ETFは承認されていない。カナダとブラジルでは数ヶ月前より複数のビットコインおよびイーサリアムのETFが取引開始している状況だ。

今回承認されたビットコインETFは英国の金融規制当局である金融行為規制機構(FCA)の上場承認を受けた後に、Cboe(Chicago Board Option Exchange)ヨーロッパ株式取引所に上場する予定だが、いつになるかは未定だ。ただ、保守的で知られる英国の株式マーケットに小さな光明を開いたことは確かである。

画像:Shutterstock