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暗号資産分析企業・Elliptic社がSBIグループやソフトバンクなどから68億円調達

英国ロンドンを拠点とし暗号資産(仮想通貨)マネーロンダリング対策ソリューションの開発を提供するEllipticEnterprises Limitedが11日、ソフトバンク ビジョンファンド2(Softbank Vision Fund2)やSBIグループなどの企業から6000万ドル(約68億円)を調達したことを発表した。

 2013年ロンドンで設立されたEllipticは暗号資産取引のリスク評価・分析を行うマネーロンダリング対策ソリューションを金融機関、フィンテック企業、暗号資産関連事業者、政府機関などのクライアントに提供してきた、この分野のパイオニアだ。

今年5月に発覚したコロニアル・パイプライン事件に際し、身代金受け取りに使用された暗号資産ウォレットの特定に成功したことでも知られる。

今回の資金調達は、新たに暗号資産の導入を検討する金融機関などの不安を軽減する、金融機市場へ向けた取り組みを加速させるものだという。

暗号資産の関連商品を提供するため、金融機関の多くは資金洗浄対策などでEllipticなどの業者サービスを利用することが増加している。

今後、グローバルネットワークへの投資、特に米国におけるEllipticのチームの拡大を通じ、グローバルで業界を牽引するリーダーとして確固たる地位を確立する予定であり、グローバル展開を行うソフトウェア企業としての実績を有し、リーダーシップを発揮するEvolution Equity Partnersの創始者兼マネージングパートナーのRichard Seewald氏が取締役として加わるという。

同氏は、「今回の資金調達でEllipticは市場をリードするためのリソースを確保し、暗号資産のリスクソリューションを世界中の金融機関、企業、規制当局に拡大できるようになる」と語っている。

Ellipticは2013年に設立され「暗号資産の信用基盤を構築する」ミッションのもと、金融機関や暗号資産交換業者などへブロックチェーン解析を通じた暗号資産のアドレス評価などを行うマネロン対策ソリューションを提供している。世界の暗号資産取引所の3分の2はEllipticのソリューションを導入している取引所を介している。

導入企業は暗号資産約98%をカバーする200億を超えるデータポイントを利用し、取引リスクの特定を行っている。また、世界経済フォーラムのテクノロジー・パイオニア2020にも選出されている。

画像:Shutterstock