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バイナンス、アイルランドで法人登録 CZ氏は取締役に就任

大手暗号資産(仮想通貨)取引所Binance(バイナンス)がアイルランドで法人登録を行なったことがわかった。6日、現地メディア・Independentが報じた

報道によると、バイナンスは今回アイルランドで3つの法人の登録を行なったようだ。法人名はそれぞれ「Binance (APAC) Holdings」「Binance (Services) Holdings」「Binance Technologies」となっている。いずれも9月27日に登記が完了したようだ。

また、バイナンスのCEOであるCZ氏が3つの企業の取締役として名を連ねた。同氏は先月10日と13日に書類へ署名したようだ。さらに書類を通じてアイルランドの首都ダブリンに事務所を構えたことも判明した。なお、バイナンスは昨年もBinance(Ireland)Holdingsの登録を行なっている。

バイナンスは今年に入り日本をはじめ多くの国で警告を受けている。内容はライセンスを取得していないといったものや、マネーロンダリング対策等の不正行為防止に向けた取り組みが不十分だと指摘したものばかりだ。こうした背景からも、規制当局とのコミュニケーション不足が露呈した形と言える。

しかし近頃はコンプライアンス体制の見直しに注力している姿勢もうかがえる。

今年8月にはバイナンスのオーストラリア法人において、規制当局との関係強化を視野に元DigitalXのCEO兼取締役であるLeigh Travers氏を最高経営責任者に任命した。また先日も米IRS-CI(内国歳入庁犯罪捜査部)サイバー犯罪部元特別捜査官2名を起用し、コンプライアンス体制を強化していくと発表している。

さらにバイナンスは、米国法人であるバイナンスUSのIPO(新規株式公開)にも意欲を見せている。3年以内に実現させたいとしており、その際、CZ氏はバイナンス本社の上場について「まだ時期尚早だ」と述べ、会社構造を整理することが先決だとの認識を示した。その上で、将来的に本社を構える必要があると語っている。

なお、今回アイルランドで法人登録を行なった理由は明らかになっていない。

画像:Shutterstock