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仏大手銀行ソシエテジェネラル、22億円のローンをDeFiプラットフォームで申請

フランスの大手銀行ソシエテジェネラル(Societe Generale)は1日、DeFi(分散型金融)プラットフォームであるMakerDAOに対し、「Security Token Refinancing(セキュリティトークンによる借り換え)」と題したローンの提案を提出したことがわかった。老舗銀行がMakerDAOの利用を試みる初の事例になる。

今回、この提案を行ったのはソシエテ・ジェネラルのデジタル資産子会社であるForge。同社は2019年に初めてイーサリアムブロックチェーンを用いて債券を発行したことでも知られる。

ソシエテジェネラルは今回の取り組みについて「伝統的な資本市場活動と新興的で成長過程にあるDeFiを組み合わせた初めての経験だ」と述べた。

同行は不動産ローンを裏付けとする「OFHセキュリティトークン(住宅金融債)」での借り換えを提案した。このトークンはフランスの法律に基づいたカバードボンドとして、2000万ドル(約22億2,100万円)のローンをDAIで借り入れる際の担保となる。

担保となるのは2020年にForgeが発行した債権で、額面は4000万ユーロ(約51億5,200万円)、固定金利は0%となっている。2025年5月に満期を迎える予定で、格付け機関の米Moody’sおよびFitchから最高格付けとなる「AAA」を受けている。

MakerDAOの創設者であるRune Christensen氏は、この提案について「全く知らなかった」と述べ、「これはメーカーガバナンスにおける設立後の組織モデルがよりスケーラブルであることを示す、数多くの例のひとつである」と付け加えた。

ソシエテジェネラルは、今回の融資について「試験的なユースケース」であるとした上で、「フランスの法的枠組みでの経験を形にして普及させる」こと、「費用対効果の高いサービスを向上させ、顧客の流動性を促進する」ことを目的としていると述べている。

この提案については現在コミュニティ内で議論中であり、今後数週間のうちに正式な投票に移る予定だという。

画像:Shutterstock