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米SEC、ビットコインETFの承認判断を延長へ

米証券取引委員会が、ビットコイン上場投資信託(ETF)の承認判断までの期限を45日間延長することを発表した。先月29日、SECが公的文書を通じて発表した。

現在申請され、延長発表の影響を受けるビットコインETFは4つある。それぞれGlobal X Digital Assets社、Valkyrie社、WisdomTree社、Kryptoin社から申請されているものだ。

今回の延長を受け、早いものではGlobal X Digital社の11月21日から、遅いものだとKryptoin社の12月24日までの間に、ビットコインETFへの承認判断が下されることになった。

ビットコインETFとはビットコインに裏付けられた有価証券だ。暗号資産(仮想通貨)は比較的新しく、ボラティリティの高い投資商品だが、ビットコインETFという形であれば従来の金融市場の参加者は実際にビットコインを保有しなくとも間接的に投資できるという点が魅力とされている。

米SECは過去に申請されたビットコインETFを全て却下しているが、今回の発表では「(ビットコインETFを許可するために必要な)規則変更の提案に働きかけるまでの期間を延長し、十分な時間をかけて提案を検討するのが適切であると判断した」と明言している。

また、米SECのゲーリー・ゲンスラー委員長はマサチューセッツ工科大学で金融とブロックチェーンの研究を行っていたと言う経歴もあることから、以前にも増してSECの暗号資産に対する姿勢が前向きになっているとも考えられる。

さらに同氏は、過去にビットコイン先物ETFを評価するような個人的見解も述べている。ゲンスラー委員長がFinancial Times誌に寄せた文書では、「投資会社法はその他の連邦証券法と組み合わさると、投資信託やETFにおいて相当な投資家保護を可能にできる」とコメントしている。

大手金融テクノロジーBloombergのアナリストらも、2021年内にはSECがビットコインETFを認める可能性を示唆している。

11月21日はGlobal X Digital社のビットコインETFの承認期限とされているため、近日中にSECの判断が発表されることになる。今後も、SECの見解や発表に注目が集まるだろう。

画像:Shutterstock