月間暗号資産

  • HOME
  • NEWS
  • 扶桑社と主婦の友社、「週刊SAP!」などでNFT特典付きの出発物を発行へ

扶桑社と主婦の友社、「週刊SAP!」などでNFT特典付きの出発物を発行へ

メディアドゥと出版取次大手のトーハンは21日、NFT(非代替性トークン)を活用した「NFTデジタル特典付き出版物」を『週刊SPA!』などを発行する扶桑社と主婦の友社と共に開発したことを発表した。デジタル特典付き出版物は10月12日より全国の書店を通じて順次発売していくという。

第1弾の対象は扶桑社・主婦の友社の雑誌および写真集の合計3タイトル。具体的には、扶桑社より『週刊SAP!』と『北川綾巴写真集(タイトル未定)特装版』の2つ、そして主婦の友社より『岡崎紗絵1st写真集「すがお。」特装版』だ。

特典となるMFTはメディアドゥ開発のブロックチェーン技術を基盤としている。購入した出版物などの特典として入手できるNFTを活用した資産的価値を持つデジタルコンテンツを総称して、メディアドゥとトーハンでは「NFTデジタル特典」と呼んでいる。

ユーザーが「NFTデジタル特典」を入手するには、出版物に添付されたカード上の16桁のギフトコードを自身のデバイスで読み込む。これにより、直接Webサイト上でNFTが発行され、自身が保有していることを証明するデジタルコンテンツの取得が可能だという。Webサイトの詳細は10月12日に発表予定だ。

「NFTデジタル特典」のイメージ
引用元:メディアドゥ

なおメディアドゥおよびトーハンによると、出版物にこのような「NFTデジタル特典」が付与され刊行されるのは、世界初の試みだという。

両者は今回の取り組みの背景として、紙出版市場の縮小を挙げた。

インプレス総合研究所「電子書籍ビジネス調査報告書2021」によると、2020年度の電子雑誌を含む電子書籍市場規模は4,821億円(前年度比1071億円増)と推計され、今後も堅調な拡大が予想されるという。

一方、紙出版市場は出版科学研究所の調査で2021年上半期にはプラス成長となったものの、1997年以降は売上の減少が続いている状況だ。

メディアドゥとトーハンはこうした共通認識のもと、2021年3月に締結した資本業務提携に基づく取り組みの1つとして、出版社、全国の書店など関係各社と協力し、紙・電子の垣根を越えたNFTデジタル特典を企画してきたという。

本を通してNFTのデジタルアイテムを提供する取り組みにより、店頭集客・売上増加を図り、併せて新たなユーザーを取り込み、出版市場・コンテンツ市場全体の活性化を目指す。

また、メディアドゥは10月12日午後よりNFTの発行・販売を可能とし、さらに「NFTデジタル特典」の発行も可能なプラットフォーム「メディアドゥNFTマーケットプレイス(仮称)」のサービスを開始予定としている。

画像:Shutterstock