2021.09.17
16日、欧州・ハンガリーでビットコインの生みの親とされる「サトシ・ナカモト」の銅像が設置された。
この銅像は暗号資産(仮想通貨)の祖であるビットコイン、そしてブロックチェーンという技術を生み出した功績を称え制作された。
銅像を制作するにあたり立ち上げられたプロジェクトチームによると、サトシ・ナカモトが正体不明であるということを踏まえ、銅像の顔を覗き込んだ際、見た人の顔が映るよう設計したという。「We are all Satoshi(我々は皆サトシである)」という思いを込めたようだ。
なおプロジェクトチームによると、サトシ・ナカモトの銅像が作られたのは今回が世界初であるという。
本プロジェクトは今年3月に銅像の原案などが完成し、翌月に暗号資産関連事業等を行う4名が加わったことで取り組みが加速したようだ。その後、6月に銅像の完成図が公開され、今夏に公開予定としていた。
公式サイトに掲載されているロードマップによると、今秋にはこの銅像を元にしたNFTの発行を予定している。
サトシ・ナカモトの正体についてはこれまでに様々な予測が飛び交ってきた。しかし性別はおろか、国籍や年齢、個人なのか団体なのかといったこともわかっておらず、今もなお謎のベールに包まれている。
ビットコインの誕生から10年以上が経過し、金融市場はもちろん、その影響は国家にまで及ぶようになった。
2010年にビットコインが初めて決済で使われた際には、1万BTCでピザ2枚と交換したエピソードが有名だ。現在の1万BTCは約525億円相当にものぼることから、いかにビットコインが需要を高めてきたかがうかがえる。
また先日には、エルサルバドルでビットコインが法定通貨として定められるという歴史的な出来事もあった。まさに新たな時代を象徴するような事例であり、今後各国がエルサルバドルの動向に注目することだろう。
今後サトシ・ナカモトが描いたビジョンに則り、ビットコインがさらに様々なイノベーションを生み出せば、今回の事例と同様に功績を称える取り組みなどが見受けられるかもしれない。
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