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スイスの証券取引所SIX、暗号資産取引所の運営ライセンス取得

スイスの証券取引所SIX Swiss Exchange(SIX)は10日、規制当局FINMA(金融市場調査局)から暗号資産(仮想通貨)取引所およびカストディアン業務を行う認可を受けたと発表した。

これにより、SIXがかねてより構想していた暗号資産を含むデジタル資産取引所「SIX Digital Exchange(SDX)」に関する計画が急速的に進められるものとみられる。なおFINMAによると、スイスにおいてトークン型のデジタル証券に関するライセンスを発行したのは今回が初めてであるという。

SIXのグローバルヘッドであるThomas Zeeb氏は声明で「金融市場のデジタル化は急速に進んでおり、市場の最終的な形はまだ決まっていないが、機関投資家に安全かつ堅牢なインフラを提供する上で、今回の承認は重要な節目となる」と述べている。

SDXの設立計画は2018年に発表された。当初は2019年下半期に設立を予定していたが、規制の関係で進捗は遅延していた。なお、SDXの稼働開始時期については現在明らかにされていない。

SIXはプレスリリースで、暗号資産を含むデジタル資産の顧客層が銀行、保険会社、機関投資家などに拡大していることを指摘。その上で、このプラットフォームが暗号資産やデジタル資産のグローバルなネットワークになりうる可能性があるとした。

また、「(ライセンスの取得は)資本市場のデジタル化を主流にするための重要なマイルストーンだが、これは始まりに過ぎない。当社は、顧客、規制当局、その他のステークホルダーと協力して、未来の市場を形成していく」と述べている。

「クリプトバレー」と称されるスイスは、暗号資産関連事業を展開しやすい国の1つとして広く認知されており、様々な取り組みが行われている。

SIXも暗号資産やSTO(セキュリティトークン・オファリング)分野に関して積極的な姿勢を見せており、ビットコインやイーサリアム、ポルカドットなどの暗号資産ETP(上場投資商品)も取扱っている。

画像:Shutterstock