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米Kraken、2021年以内に欧州でライセンス取得へ

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所であるKraken(クラーケン)が、2021年中に欧州でのライセンス取得を目指すことが明らかになった。

すでに数ヶ国の規制当局と話し合いが進んでおり、特にマルタ、ルクセンブルク、アイルランドの市場をターゲットにしているという。24日、独ビジネスニュースメディア・Handelsblattが報じた

Krakenはロンドンを拠点として暗号資産デリバティブ取引所Crypto Facilities Ltd. を運営しており、英国の金融行動監視機構(FCA)からのライセンスをすでに取得している。FCAからライセンスを取得したことで、Krakenは原則として欧州各国でサービスを提供できるが、英国が欧州連合(EU)から離脱したこともあり、改めて欧州諸国でライセンス取得を模索しているのだという。

Krakenは多くの取引量を誇る世界的な暗号資産取引所だ。1日の取引量は12億ドル(約1,316億円)相当と、米国ではCoinbase(コインベース)に次ぎ最も取引量の多い取引所である。

Krakenが今年中にヨーロッパのライセンス取得を目指すなか、競合するコインベースは今年6月にドイツの規制当局BaFin(連邦金融監督局)から暗号資産カストディと取引所ライセンスを取得している。そのため、コインベースはKrakenより一足先に欧州圏で多角的にサービスを提供できることとなる。

しかし、Krakenはドイツでのライセンス取得に前向きではないようだ。

KrakenのCEOを務めるJesse Powell氏は、Handelsblattとのインタビュー内で、ドイツの規制は「非常に難解で厳しく、企業にとってのコストが高すぎる」とコメントしている。

米暗号資産取引所の二大巨頭であるコインベースとKrakenが本格的に欧州圏でのサービス展開を睨んでいることから、欧州における既存の暗号資産取引所間の競争も激化していくものとみられる。

画像:Shutterstock