月間暗号資産

  • HOME
  • NEWS
  • イーサリアムの大型アップデート「ロンドン」、予定通り実施

イーサリアムの大型アップデート「ロンドン」、予定通り実施

イーサリアムの大型アップデートである「London(ロンドン)」は、日本時間5日22時頃にブロック高12,965,000で予定通りに実施された。イーサリアムの大型アップデートは4月に行われた「Berlin(ベルリン)」に続き今年2回目となる。

今回のアップデートは「Ethereum Improvement Proposals(EIP)」と呼ばれる改善提案をもとに行われる。このEIPは開発者やイーサリアムのマイナーが合意することで実行に移される。

ロンドンでは、5つの改善提案が導入された。そのなかでも最も注目されていたのは、手数料モデルを変更とする「EIP-1559」の実行だ。この提案はイーサリアムの創設者であるVitalik Buterin氏が提案した。

昨今のDeFiやNFTの流行によるイーサリアムブロックチェーンの需要増、そしてイーサリアム自体の取引増により、ガス代が高騰する場面が度々見受けられている。そういった背景から手数料の仕組みを改善し、ガス代高騰の抑制を図る狙いがある。

従来の手数料モデルと「EIP-1559」が実装された後の違いは、基本手数料が設定され、ネットワークアクティビティとブロックスペースが同的に調整されるようになることだ。

さらに、取引手数料はマイナーに支払われずバーン(焼却)されることになり、今までと比較するとイーサリアムの流通量は減ることになるため、1ETHあたりの価格が高まると期待されている。

他にも今回のアップデートで導入されたものとして、「EIP-3198」の基本手数料へのオペコード追加、「EIP-3529」の手数料の払い戻し一部削減、「EIP-3541」の0xEFで始まるコントラクトの拒否、そして「EIP-3554」のディフィカルティボムの2021年12月1日までの延期だ。

今回のロンドンが予定通り実施された後、イーサリアム価格は一時下落したが、その後は反発。記事執筆時点で、前日比2.65%増の30万4,000円前後(CoinMarketCap参照)を推移している。

画像:Shutterstock