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カザフスタン、暗号資産取引所と銀行の共同プロジェクト開始へ

カザフスタンにおいて、銀行が暗号資産(仮想通貨)取引用の口座を開設することについて認可する可能性が浮上した。25日、同国のニュースメディア「24.kz」が報道した。

報道によると、カザフスタンのブロックチェーンおよびデータセンター産業協会が「アスタナ国際金融センター(以下AIFC)」に登録している暗号資産取引所と国内地方銀行が協力する内容の試験的なプロジェクトを計画している旨が伝えられた。

同プロジェクトでは、地域に根ざした銀行と暗号資産取引所が協力することで、より多くの人が暗号資産を売買できるようになることが期待される。また、口座を保有している利用者は、銀行を介して暗号資産を従来の法定通貨と交換して受け取ることもできるという。

つまり、銀行口座を保有している市民にとって、銀行が暗号資産関連サービスのワンストップになるとも言えるだろう。

現時点で、カザフスタンでは暗号資産取引は禁止されているが、この試験的なプロジェクトが成功すれば、政府の暗号資産に対する見方が変わる可能性がある。

このプロジェクトは1年に渡って行われる計画で、カザフスタン政府は暗号資産がもたらす利益や潜在的なリスクを検討していく方針だという。

今回のプロジェクトの背景には、ビットコインマイニングにおける勢力図に変化が見られていることが挙げられる。

既報の通り、中国では暗号資産規制が急速に強化されている。そういった状況でカザフスタンはマイニングに適した地域として需要を集め、現在マイナーが増加の一途をたどっている。

カザフスタンのメディア「THE ASTANA TIMES」は専門家の意見として、同国政府が暗号資産を公的に認識し始めた動きについて次のように伝えた

「暗号資産の出来高は、国際的にも大きな経済的影響を持っていると認識されている。仮に政府が出来高から数%を徴収しても、国内への経済的なインパクトは依然として大きいと考えられる」

今まで暗号資産取引が禁止されていたカザフスタンで、銀行と暗号資産取引所が協力し前向きなプロジェクトを進めるというのは興味深いことだろう。同プロジェクトが、カザフスタンの経済と暗号資産業界にどのような影響をもたらすか注目が集まる。

画像:Shutterstock