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米バンカメ、ビットコイン先物取引の取扱い開始へ

米メガバンクのBank of America(バンク・オブ・アメリカ:バンカメ)は、一部の顧客にビットコイン先物取引の取扱いを開始した模様だ。16日、米暗号資産(仮想通貨)メディアCoindeskが報道した。

米Coindeskの報道によると、複数の匿名人物からの情報として、一部のバンカメの顧客は暗号資産取引にアクセスするためのアカウントを設定しており、さらに、少数の顧客はすでに取引を行なっている可能性があるという。

バンカメは今回のサービス提供にあたり、ビットコイン先物取引プラットフォームの大手CME先物取引所(シカゴマーカンタイル取引所)を利用する模様だ。バンカメは、この件について回答を差し控えている。

これまで、米国の伝統的な銀行、特にウォール街の金融機関はビットコインを含む暗号資産に対して、慎重な姿勢を取っていた。

しかし、この1年でゴールドマンサックス、モルガン・スタンレー、JPモルガンなど、多くの金融機関がビットコインを中心とした暗号資産市場に参入し、機関投資家や富裕層向けに様々なサービスの提供を開始している。

バンカメは以前から暗号資産の取扱いについて否定的で、同社のファイナンシャル・アドバイザーや顧客に対し、ビットコイン関連投資の取引をすることを禁止するほど警戒していた。

3月には、バンカメのアナリストの1人が、上昇傾向にあったビットコインを「インフレヘッジとしては特に説得力がない」と指摘していたほどだ。

ただし、他の米大手金融機関が続々と暗号資産市場に参入し始めたことや顧客からもビットコインの取り扱いの要望が高かったこと、また年初からのビットコインの高騰で市場が拡大し多額の資金が流入していることなど、多くの要因が暗号資産に対し腰の重かったバンカメを動かした模様だ。

米メガバンクのバンカメがビットコイン先物の取扱いを開始したことにより、今後、多額の資金が市場に流入する可能性が高い。近頃、落ち着きを見せている暗号資産市場だが、バンカメが本格的に参入すれば市場に与えるインパクトは大きいだろう。

画像:Shutterstock