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英国人気アーティスト、紙かNFTかを購入者が選択できる作品を発表

英国の人気アーティスト・Damien Hirst氏は14日、1万点の物理的なアート作品と、それをNFT化したデジタルアート作品を発表した。

作品の購入者は1年を期限に(2022年7月27日まで)、「NFTを維持するか?」「物理的に同等の作品と交換するか?」を選択しなければならない。その決定で1つのアート作品のみが存続し、一方は処分される。

1万点の物理的な作品は、色とりどりのドットとユニークなタイトルが特徴で、価格は1点2000ドル(約22万円)となっており、同じサイズと素材を使って作られている。また1万点の作品には、それぞれ背面にアーティストが付けた固有のタイトルとサインが記されている。

Hirst氏は、このプロジェクトが「お金やアートを通じた価値の概念に挑戦している」と強調し、同一の作品において、人々が紙の物理的な作品とNFTのバーチャルな作品について、どちらに価値を見出すか、購入者の意思決定を探りたいとしている。

同氏は、「これは物理的なアートの世界を求める人と、NFTやデジタルアートを求める人との間の戦いのようなものです」と語り、今後のアートの世界における社会実験としても意義があるとしている。

今回の作品は、銀行振り込みやクレジットカード、デビットカード、ビットコイン、イーサリアム、USDC、DAIなど多種類の資産を使って購入することができる。

購入者は発売から1週間以内、つまり7月末近くには購入した作品のNFTを入手することができるという。

Hirst氏はここ数年、英国で最も裕福なアーティストとして注目を集め、2020年にThe Sunday Times紙が毎年発表する長者番付に名を連ね、推定純資産額は3億8400万ドル(約422億円)に達していると言われている。

また、Hirst氏は暗号資産(仮想通貨)に好意的な人物と知られ、今年初め、「The Virtues」と題した桜の版画の支払い方法として、暗号資産決済も受け入れることを表明し話題になった。

画像:Shutterstock