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サザビーズで約13億円のダイヤモンドが暗号資産で落札

世界有数のオークションハウスSotheby’s(サザビーズ)の香港取引所で9日、101.38カラットの希少なダイヤモンドがオークションに出品され、約1230万ドル(約13億5,000万円)相当の暗号資産(仮想通貨)で落札された。

落札者は匿名の香港人コレクターで、どの銘柄の暗号資産で落札されたかは明らかにされていない。

サザビーズは1774年に英ロンドンで設立され創業から247年の歴史を誇る。現在、世界最古のオークションハウスとして、世界的に有名なアート作品の数々を取り扱ってきたことで知られている。

今回出品されたダイヤモンドは、これまでオークションに出回った中でも史上2番目に大きなペアシェイプ形(洋梨のような楕円形)だったという。これは、「世界有数のダイヤモンド企業であるDiacore社の所有物だった」とサザビーズは述べている。

サザビーズは出品の発表の際、「まさに、これは画期的な出来事だ。ダイヤモンドという最も古代的かつ象徴的な価値の基準が、人類において最新の通貨(暗号資産)を使って初めて購入できるようになった」と語った。

また、これほどの大きさのダイヤモンドがオークションにおいて暗号資産でも支払いが可能になったのは初めてだという。

今回、出品されたダイヤモンドは「The Key 10138」と名付けられ、落札者は支払いに法定通貨と暗号資産のどちらでも選択できるとサザビーズは発表していた。

サザビーズが初めて暗号資産を受け入れたのは、5月に行われたバンクシーの作品「Love is in the Air」の販売だ。この作品は1290万ドル(約14億円)で落札され暗号資産で支払われた。またサザビーズは今年、2つのNFTもオークションに出品している。

伝統的なオークションハウスであるサザビーズは、暗号資産での支払いに積極的なことについて「デジタルの進化に慣れ親しんでいる新世代のコレクターにオークションへの参加機会を提供したい」と語り、新規顧客の参加を狙っている姿勢を見せた。

そしてこれは、「ここ1年で、世界の収集家の間で宝石などの高級品に対する人気が非常に高まった。こうした需要は若いデジタルネイティブ世代で増えており、その多くはアジアの人々だ」と説明にも現れている。

画像:Shutterstock