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バンカメ、暗号資産に特化した調査チームを設立

米大手銀行のBank of America(バンク・オブ・アメリカ:以下、バンカメ)が、暗号資産(仮想通貨)に特化した調査チームを設立したことがわかった。8日、Bloombergが報じた

Bloombergによると、この調査チームは金融業界での経験が長い同行のAlkesh Shah氏が率いることになり、暗号資産の技術分野などを調査する。

バンカメのグローバルリサーチ部門の責任者であるCandace Browning氏は、Bloombergが入手したメモの中で「暗号資産とデジタル資産は、最も急速に成長している新興技術のエコシステムのひとつだ」と言及。また、「当社は強力な業界調査分析、市場をリードするグローバルな決済プラットフォーム、ブロックチェーンに関する専門知識により、リーダーシップを提供できるユニークな立場にある」と述べた。

現在、世界各国の銀行が暗号資産業界に進出する動きを強めており、その多くが機関投資家などに特化したカストディや投資商品の提供を目指している。特に米国ではゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどの大手金融機関が暗号資産先物などの商品を提供している例もあり、動きが顕著だ。

バンカメはまだ具体的に商品の提供などは行っていないが、参入に向けた動きは加速させている。同行はこれまでに暗号資産やDeFiに関する市場リサーチを公開しているほか、ブロックチェーン企業Paxosが開発するネットワークに参加し、株式の即日決済を目指していることがわかっている。

バンカメのKevin McCarthy氏によると、すでに内部取引での試験を行なっており、清算機関としての承認が下りた際には、顧客にサービスを提供する予定だという。

従来であれば数日を要する株式取引が数分で行えるようになるため、実際にサービス提供が行われた際には多くの注目を集め、需要を喚起させる可能性がある。

暗号資産市場が拡大し、さらに金融機関の参入も相次いでいるなかで、バンカメの動向も重要になってくると言える。

画像:Shutterstock