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エルサルバドル、ビットコイン30ドル分をエアドロップ ATM1500台設置も

エルサルバドルのNayib Bukele大統領は24日、「政府が全ての国民に30ドル相当のビットコイン(BTC)をエアドロップする」と議会の演説で発表した。

Bukele大統領は演説において、「顔認証を利用した政府発行のウォレットアプリに登録すると、30ドル分のビットコインをエアドロップで受け取ることができる」と語った。

エルサルバドルの国民の70%以上は銀行口座を持たないため、スマートフォンを使ったエアドロップは、法定通貨としてのビットコイン導入計画における中心的な役割を果たすという。

同大統領は、ビットコインの配布の理由について同通貨を市民の間で流通させるためだとした。

エルサルバドルはBukele大統領主導の下、6月9日にビットコインを法定通貨の1つとして認めた世界初の国だ。

この法律(通称:ビットコイン法)は、エルサルバドルの立法院で親政府派の大多数の賛成を得て承認されたが、マネーロンダリングや脱税を助長するタックスヘイブンになる危険性があることなどから、野党だけでなく世界銀行や国際通貨基金(IMF)が政治、経済面から反対するなど物議を醸している。

賛否両論の中、Bukele大統領は24日の演説の中で9月7日にビットコイン法施行を正式に発表した。

同法案の施行は2ヶ月後だが、米Athena Bitcoin社の幹部は24日、先立って「エルサルバドルで暗号資産(仮想通貨)ATMを設置する」と明らかにした。

Athena Bitcoin社によると、同社のATMはビットコインを購入できるほか、現金化することができるという。主に、海外送金の多いエルサルバドルでのATMの設置は、国民にとって利便性があるとみられている。

Athena Bitcoin社は「エルサルバドル国内に暗号資産ATMを設置するにあたっての交渉で、同国は1500台の設置という課題を提示してきたが、段階的に設置台数を増やしていく予定です。我々は民間企業ですが、この国での開発を持続可能なものにしたいと考えています」と、同社の幹部は述べた。また暗号資産ATMは、初期段階で数十台のマシンを設置して課題を見つけるという。その結果を受けて、エルサルバドルでのビジネスモデルを計画する方針だ。

画像:Shutterstock