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米テキサス州、銀行の暗号資産カストディ業務を許可

米テキサス州の銀行局は10日、州内の銀行に暗号資産(仮想通貨)のカストディ業務を行う許可を与えたと発表した。

同局によると、これは新たな法律を示すものではなく、適切なプロトコルを整備し、既存の法的枠組みを遵守することで、銀行が暗号資産のカストディサービスを提供することが可能であることを確認したものになるという。

今回公表された通知には以下のように記載されている。

「銀行がどのような暗号資産カストディサービスを提供するかは、銀行の専門知識、リスク選好度、ビジネスモデルによって異なる。例えば、銀行は顧客が自分の暗号資産を直接管理できるようにし、その暗号資産に関連する秘密鍵のコピーを保管することも可能だ。また顧客に代わり秘密鍵を含む暗号資産の管理を銀行が行うことなど、様々なサービスが想定される」

また、カストディサービスを提供する上でのリスク管理については、「方針や手続きなどの管理」「アクセス管理や認証などの技術的管理」「保有する暗号資産に対応した固有のハードウェアやデータ保護などの物理的管理」を挙げた。

このほか、銀行が利用する保険会社が暗号資産に関する補償を十分に行えるか確認する必要があるとも明記された。

2015年に就任したGreg Abbot知事のもと、テキサス州はこれまで積極的に暗号資産・ブロックチェーンに関する環境整備を行ってきた。

先日も、同州の商法に暗号資産の定義を定める法案が可決されたばかりだ。この法案によって、テキサス州の企業が暗号資産を活用する際の法的根拠が定められたため、同州における暗号資産利用の促進を後押しすることになりそうだ。

またテキサス州は暗号資産マイニングが盛んな地域の1つとしても有名だ。

電気代が安価であることに加え、風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーにより安定的に供給されるため、マイニングを行う環境としては非常に優れていると言える。

近頃は中国におけるマイニング規制の余波から、事業者が他国に移りつつあるため、テキサス州への注目はさらに高まる可能性がある。

画像:Shutterstock