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中国、ブロックチェーン技術開発の加速を公式文書で発表

中国の工業・情報技術省(MIIT)は7日、自国経済や公共サービス部門の向上および産業発展のために、ブロックチェーン技術の開発を加速させる方針を発表した。

MIITが先月27日に作成し、7日に発表した公式ガイドラインは「ブロックチェーン技術の応用と産業発展の加速に関するガイダンス」と題されたもの。

同ガイドラインは、ブロックチェーンを「新世代の情報技術の重要な一部であり、分散型ネットワーク、暗号資産(仮想通貨)、スマートコントラクトなどの技術と統合された新しいタイプのデータベースソフトウェアだ」と定義した。

また、「(ブロックチェーンは)データを透明化し、簡単には改ざんされず、追跡可能にすることで、サイバースペースにおける信頼とセキュリティの問題を解決し、インターネットが情報の伝達から価値の伝達へと変化することを促進する」と述べ、ブロックチェーンの効用と情報産業システムの再構築に対する期待を示した。

さらに同ガイドラインでは、2019年10月に習近平国家主席が主導し、中央政治局第18回集団研究で行った重要な演説の精神を実行しなければならないと強調した。

上述の中国中央政治局第18回集団研究で、習主席は「ブロックチェーン技術を活用することは、デジタル金融、モノのインターネット(IoT)、スマート製造、供給チェーン管理、デジタル資産取引など多くの分野に広がっている。現在、世界の主要国はいずれもブロックチェーン技術の発展に向けた分野に力を入れている」と危機感をあらわにし、積極的に推進する必要があることを示していた。

今回、発表されたガイドラインは、この時の習主席の演説に沿って作成されたものとみられている。これまでも習主席がブロックチェーン技術を高く評価している姿勢は多くのメディアで報じられてきた。

MIITはブロックチェーン開発の実験地域を設けることを提案したほか、人材育成のため、国内の大学にブロックチェーン技術を勉強する学部を設け、新たなエンジニアを生み出していく考えもガイドラインに付け加えた。

また、ブロックチェーン開発のロードマップも掲げ、2025年までに「中国内のブロックチェーン産業の総合力を世界の先進レベルにし、経済システムの多くの分野に浸透させるようにする」とし、2030年までにブロックチェーン技術を用いて、インターネット、ビッグデータ、人工知能などの新世代の情報技術と深く融合させるとした。

画像:Shutterstock