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スタンダード・チャータード銀行が暗号資産業界に参入

英スタンダード・チャータード銀行が、機関投資家を対象に、英国と欧州で暗号資産(仮想通貨)の仲介および交換を目的とした暗号資産取引所を設立する意向を表明した。2日、同銀行がプレスリリースで発表した。

スタンダード・チャータード銀行は、1969年にスタンダード銀行と、チャータード銀行が合併してロンドンを拠点に設立された。両行とも19世紀に開業した英国を代表する老舗銀行だ。現在は全世界100ヶ国以上に支店を持つ世界有数の銀行として知られている。

今回、発表された新しい暗号資産取引所は、スタンダードチャータード銀行のイノベーション部門であるSCベンチャーズと、香港当局に認可された暗号資産取引所「OSL」を運営する投資会社BCテクノロジー・グループとの合弁会社として作られる。

新会社のCEOにはBCグループの最高情報責任者であるUsman Ahmad氏が就任し、COOにはSC Venturesの幹部Nick Philpott氏が就任する。

設立された合弁会社は英国を拠点とし、当初は欧州市場をターゲットとして、機関投資家と市場のカウンターパーティを結びつける計画だ。同社が運営する暗号資産所は、ビットコインやイーサリアムなど複数の銘柄を提供するとしている。

今後、英規制当局の承認を得た上で、2021年第4四半期の立ち上げを目指しているという。

BCグループのOSLデジタルアセット部門の幹部、Wayne Trench氏は「欧州の機関投資家が、より安全でコンプライアンスの高い暗号資産取引をしやすくするために、このパートナーシップを結ぶことができ、とても嬉しく思っています。スタンダード・チャータード銀行は世界的に知られており、今回の提携はOSLが有力なパートナーとともに欧州市場に迅速に参入することを可能にするもので、当社の地理的拡大と成長戦略に合致するものです」と合弁会社設立について自社の見解を語った。

また、SC VenturesのAlex Manson氏は「暗号資産は、これから機関投資家の投資対象としても高い資産クラスとして採用されるだろうという強い確信を持っています。私たちは、安全で信頼できる投資インフラを構築し、機関投資家のためにコンプライアンスに準拠したカストディ業務も提供します。設立を予定している暗号資産取引所は世界最大で最も要求の厳しい投資家に対して仲介と取引を供給できるプラットフォームの確立を目指します」と自信を覗かせた。  

画像:Shutterstock