月間暗号資産

  • HOME
  • NEWS
  • 欧州で初となる暗号資産関連ETFが上場

欧州で初となる暗号資産関連ETFが上場

米資金運用企業大手のVanEckは6日、暗号資産(仮想通貨)およびブロックチェーン関連企業のエクスポージャーを提供する上場投資信託(ETF)を欧州で立ち上げたと発表した。

「VanEck Vectors Digital Assets Equity UCITS ETF」と名付けられたこのETFは、ロンドン証券取引所とドイツ証券取引所に「DAPP」というティッカーで上場した。これはすでに先月、米ナスダックでも上場している。

DAPPは、収益の50%以上を暗号資産から生み出している(その可能性がある)企業、または資産の50%を暗号資産の直接保有やプロジェクトに投資している企業で構成されるMVIS Global Digital Assets Equity Indexと連動している。

DAPPには現在、暗号資産取引所、マイニング事業、ソフトウェアサービス、機器・技術、デジタルインフラなどに関わる26社の暗号資産企業が含まれている。

VanEckのデジタルアセットディレクターであるGabor Gurbacs氏は、「個々の暗号資産に直接投資できない、もしくはしたくないと考える投資家にとって、DAPPはデジタル資産関連企業にターゲットを絞って分散投資する機会を提供します」と語った。

またVanEckの欧州担当責任者であるMartijn Rozemuller氏は「これは単なる短期的な誇大広告ではなく、むしろ長期的で構造的な発展だ」とし、「ブロックチェーンのアプリケーションは、暗号資産にとどまらず、より多くの分野で利用されるようになっています。その結果、投資家はデジタル資産に投資機会を求めるようになっています」とコメントした。

VanEckは米ニューヨーク州に本社を構え、中国、ドイツ、スペイン、オーストラリアなど世界中にオフィスを持つ投資管理会社だ。今年3月には米国証券取引委員会(SEC)に対しビットコインETFの申請を行なっている。

なお、SECは申請されたETFの可否判断を今年6月まで延長すると発表している。また、判断の期間は最大で申請を受理した日時から240日間延ばすことができることから、最大で11月10日前後までに最終判断が伸びる可能性がある。

VanEckは4月1日に上場した水素経済ETF「VanEck Vectors Hydrogen Economy UCITS ETF(HDRO)」をはじめ、ここ数ヶ月で多くのETFを立ち上げている。

画像:Shutterstock